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トロンボーン

トロンボーン初心者吹き方・口の形と口の中はどうする?高音とタンギングが上手くなるコツも


オーケストラや吹奏楽、ジャズなどでも活躍しているトロンボーンを吹きこなせるとかっこいいですよね!

スライドを自在に操る姿やパワフルな音にあこがれる人も多いのではないでしょうか。

でも、トロンボーンで音を変える方法は、スライドだけではなく口でも音程を変えなければいけません。
楽器をやったことのない人にしてみると、とっても難しそうに思えます。

そんなトロンボーンの吹き方にはコツがあるんでしょうか?
また、どんな口の形で吹けばいいのでしょうか?

今回はトロンボーン初心者のためにトロンボーンの吹き方のコツをご紹介していきます!

トロンボーン初心者の吹き方のコツ!口の形を整えて吹こう

トロンボーンはスライドを動かす方法の他に、息を出すときの唇の振動によって音を変えることができます。

では、どうやって唇の振動を変えるのか具体的にみていきましょう。

まずアンブシュア(口の形)を整えよう

楽器を演奏するときの口の形をアンブシュアといいます。
このアンブシュアを正しい形にすれば音が鳴ります。

アンブシュアの形

  • 唇の端を軽く横にひっぱる
  • 上下の歯を軽く開ける
  • 唇の真ん中に息が通るくらいの隙間を少しだけあける(アパチュアといいます)

このとき、唇を横に引っ張りすぎても音は出ませんし、真ん中に隙間をあける意識を向けてしまってもいけません。

上顎と下顎に力を入れないようにすると自然と歯は開きますので、頬は膨らませず、お腹から唇まで一本の太いホースを息が通るイメージで息を送り込みます。

マウスピースで音を出してみよう

実際に口につけて吹く部分をマウスピースといいます。

先ほどのアンブシュアを作れたら、唇をマウスピースにつけて息を吹き込んでみましょう。
息を送り込むことでマウスピースの中で唇が振動すれば「ブー」と音が鳴ります。

このときにマウスピースは唇に押し付けすぎないように注意しましょう。
離しすぎても唇の振動がうまくマウスピースに伝わらなくなってしまうので、ちょうどいいところを探してみてください。

息を吹き込んだ際に低い音が出ているときは唇の振動が遅く、高い音が出ているときには細かい振動が伝わっている状態です。

息を早く入れたり唇の端のひっぱり具合を調節したりして音の高さの違いを実感してみましょう。

音程を合わせる方法

自分で音を合わせる方法と合奏の際に、周りの音と合わせる方法からトロンボーンの音の合わせ方をご紹介します。

  1. 楽器をしっかりと温める
  2. 温めた楽器を冷やさない
  3. 自分が出す音のイメージをハッキリと持つ
  4. イメージした音とチューナーを使って吹いた音の違いを覚える
  5. 自分と周りの音を比較する

①~④までのポイントは、自分で音を合わせるときに注意してみましょう。

楽器が冷えない工夫としては、曲の間の自分が演奏していない場面で細目に息をいれるのがいいですね。

また、自分が出したい音のイメージが曖昧ですと、いくらチューナーで音を合わせたとしてもすぐに音が合わなくなってしまうばかりか常にチューナーを使わなければ音をコントロールができなくなってしまいます。

ですから、出したい音のイメージを作るためにもいい音、いい演奏をたくさん聞き、自分の耳で音を合わせられるように練習していきましょう

自分で音が合わせられるようになると、⑤の周りと音を比べた時にも音を耳だけで合わせられるようになります。チューナーを使うのは、耳で合わせた音との微妙なズレを修正する程度にしましょう。

低音をキレイに出すコツ

トロンボーンは、中低音楽器に分類される楽器です。ここでは、低音をB♭(シ♭)の1オクターブ下からB♭から下のE(ミ)までとして、キレイに出すコツをご紹介します。

  • あごが前に出過ぎないように注意
  • 口の形(アンブシュア)を閉めすぎない
  • 歯を軽くかんで吹き、発声母音の口は「〇」の形
  • 息のスピードはなるべく一定を保つ

以下の動画では、吹けているように感じる基本の音をいかにキレイに吹くかのコツが分かりやすく説明されています。参考にしてみてください。

高音を吹くときのコツは息を速く

低い音は力を抜いて息を入れると比較的鳴りやすいのですが、高音を鳴らすには少しコツが必要になります。

先ほども少し触れましたが、高音を出す際には唇の振動を細かくする必要があります。
そのためについつい力が入ってしまい、マウスピースを強く押し付けたり、唇に力を入れすぎたりしてしまい持続しないようではいけません。

具体的には下記の点に注意してみましょう。

アンブシュアはアパチュア(息が通る唇の穴)を小さく

アンブシュア(口の形)ですが、アパチュア(息が通る唇の穴)を小さくする意識が必要です。

これは息を細く早く出すために必要なのですが、アパチュアを小さくしようとする際、唇に力を必要以上に入れないことと、マウスピースを押し付けないように気をつけましょう。

具体的に言うと、唇をウと発音するような意識のアンブシュアが理想で、唇の上下の筋肉を内側に寄せるイメージです。

口とのどを閉めすぎない

前項でも触れましたが、力を入れすぎてしまうとしっかりとした高音が出ず、音質が汚くなってしまったり、響きのない薄っぺらい音になってしまいます。

音さえ出れば良いという考えで力任せな音ばかり練習すると、いざ合奏の際に周りの音と馴染まない、違和感を感じる演奏になってしまう事もあります。

せっかく練習をしたのに、それではもったいないですよね。

息のスピードと口とのどの力のバランスが大事なのですが、イメージを掴みにくい方は水の出るホースを思い浮かべてください。

ホースの水を遠くに飛ばす時にホースの先端を細くすると遠くに飛ばせます。

これが口とのどの力のバランスと似ていて、ホースを細くしすぎる(力を入れすぎる)と水が二股に分かれて変な方向に飛んでしまいます。

トロンボーンで高音を出す際に力を入れすぎると、息の方向に無理が生じてしまい、本来送りたい息の方向に向いてくれず、音が上ずったり音を外してしまいます。

ですので、力任せに演奏したとしても、楽器をコントロール出来ているとは言いがたいのが分かったかと思います。

息のスピード=ホースの水の量ですが、次項でそちらに触れたいと思います。

息は速いスピードで

例えば5m先にホースの水を飛ばしたい場合、水の量に応じてホースの先端を細くすれば確実に届かせる事が出来ます。

水の量が少ないと、遠くに水を届けるのは難しくなりますね。

これを楽器に置き換えると、息が少ない状態で高音を狙う(少ない水を狙ったところに飛ばす)のは難しくなりますので、ある程度の息の量を早いスピードで送り込む事が必要になります。

反対に5m先に水を飛ばす時に、蛇口を全開にひねれば簡単に届きますが、楽器に置き換えた場合、大量の息を常に入れて演奏すると、すぐバテてしまったり、音が荒くなったり、ピアノやピアニッシモの表現がしにくくなってしまいます。

これではいくら高音が出たとしても違和感や体力がもたなくなってしまいます。

やはりある程度コントロールされて、高い音に対するベストな息のスピードと量が必要なりますね。

腹筋

腹筋は息を出して音を出す際の支えに必要ですが、朝練でせっせと行うような腹筋運動をしてしっかり鍛える必要はありません。

腹筋運動はお腹の皮膚のすぐ下の筋肉が鍛えられますが、楽器に必要な筋肉はそれよりもっと内側の筋肉になります。

内側の筋肉を鍛えるのは難しいです。

楽器を吹く際に、息をお腹にしっかりと入れ、お腹の広がりを保ちながら楽器を吹き、息が無くなる直前までお腹の広がりを保つようにイメージして演奏すると、徐々に腹部の支えがしっかりしてきます。

すぐに鍛える事は出来ず、常日頃楽器を吹く際に意識していると自然に育ちますので、根気強くイメージして行きましょう。

ちなみに上体起こしで鍛えられる腹筋は、姿勢を保つのに必要ですので、そういった筋肉としては鍛えて損はありません。

スタミナも付きますので、部活などで筋トレを行なっている方は継続して頑張りましょう!

ここまで身体の使い方などについてのポイントをまとめました。では、実際の練習で気をつける事や、効率的な練習はどのようなものがあるか、次項からまとめてみたいと思います。

ロングトーンとリップスラーでコツをつかんで!

一つの音を長く吹き伸ばす練習をロングトーンといい、初心者・プロ問わず楽器を上達させるために避けてはとおれない練習方法です。

特に金管楽器でロングトーンを行うことは重要で、なるべく音を長く伸ばせるようになるのは大切ですが、出したい音がどれくらいのアパチュア、息のスピードで鳴っているのかを体で確認すれば、狙って音を出せるようになります。

また、リップスラーという練習方法があり、これは「唇だけでスラーを行う」という練習で金管楽器奏者には必要不可欠です。
金管楽器は一つのポジションでいくつもの倍音が鳴らせるので、ポジションを変えずに息使いを変えるだけで音を変える練習をします。

このときタンギングはせず、アパチュアと息使いだけで音を変える意識を持ちましょう。

うまくリップスラーを行うためには?

  • 低音(オー)中音(ウー)高音(イー)というイメージで吹く
  • 音が高くなるときにはアパチュアを小さくするように意識する
  • 高音を狙うときは舌の位置を少し上げて口の中を狭くする

以上のことに注意してみてください。

地道な練習方法ですが、上達に近道はないのでコツコツ取り組んでみてください!

タンギングが上手くなるコツは舌と息のバランスを意識

音楽には、音をたっぷり吹いたり歯切れよく短く吹いたりする表現があります。
楽器を演奏する際にはタンギングで音を調節しますが、トロンボーンでタンギングをする際にはどんなところに注意すればよいでしょうか?

上手にタンギングができるようになるコツをお教えしましょう!

タンギングとは息の流れを止めて再開する

よくタンギングは「舌付き」と表現されることがありますが、舌がついているときには息の流れは遮断されて、音は止まっています。

実際には舌が「離れる」際に音が鳴るので、舌を「ついてから離す」までを意識することが大切です。

発音を変えてみよう

タンギングの表現として「Ta(タ)」や「Da(ダ」、「Tu(トゥ)」「La(ラ)」など色々な発音がありますが、それぞれの違いに着目してみましょう。

Ta(タ)

「T」の部分で舌が上顎の裏あたりについて、その後「A]で口の中が開きます。
楽器をつけずに「タ」と発音するとわかりますが、Tの発音の際には勢いよく舌を離すため破裂音に近くなります。
音を短くしたいときには「Ta」と発音してみましょう。

Da(ダ)

「T」を「D」にすることで上顎につく舌の面積が増え、少し柔らかい離し方になります。
音の発音を柔らかくしたい時には「Da」と発音するほうが音の当たりが柔らかくなります。

Tu(トゥ)

「T」の発音の後、「U」になることで口の中が「A」の時より狭くなります。
息が流れやすくなるため、早いタンギングをする際には向いているでしょう。

La(ラ)

「L」にすることで、舌の離れ方が柔らかくなります。
「D」の際に舌の少し中程が上顎についているのに対し、「L」は舌先あたりが上顎につくため「Dより柔らかくなる反面、動きが少しゆっくりになります。
音をたっぷり保ったタンギングをする際に向いているでしょう。

タンギングの発音表現 発音の違い
Ta(タ) 音を短いしたいときに発音
Da(ダ) 音の発音を柔らかくしたいときの発音
Tu(トゥ) 息が流れやすくなるので早いタンギングに向く
La(ラ) 音をたっぷり保ったタンギングに向く

もちろんその他にも色々な発音方法がありますが、その時々の出したい音に合わせて発音方法を変えてみましょう!

息が吹き込まれてこそのタンギング

「タンギングが早くならない」「音の立ち上がりが雑になってしまう」など、タンギングを意識しているのにうまくならない・・・
そんな時にきっと忘れられているのが「息を入れること」です。

息を吹き込まなければ楽器は鳴りませんし、吹き込んでいる息を「舌で止めて離して音を再開する」わけですから、舌の動きや発音だけに意識がいってしまい、肝心の息が入らなければタンギングになりません。

タンギングのスピードを上げるためにも、息のスピードに乗せて舌をリラックスして動かさなければ、舌の筋肉だけで早くすることはほぼ不可能です。

タンギングの練習をする際には、ロングトーンの延長に入れ込んでみましょう。
まずはきちんと音を鳴らしてから、鳴った音をタンギングで区切るというイメージを忘れないようにしてください!

タンギングが上手くいったらグリッサンド奏法にも挑戦

グリッサンド奏法とは、2つの音の間を変わりのない速度で滑らかにスライドして演奏する演奏方法です

タンギングが上手く吹けるようになったら、グリッサンド奏法の練習にもチャレンジしてみましょう。グリッサンド奏法には、先程コツをご紹介したタンギングを用いて演奏する「スラー」やグリッサンド奏法と似ているのでは?と間違えやすい「ポルタメント」と比較してご紹介します。

グリッサンド奏法とスラー

スラー(slur)は、2つの音の間、3つの音の間、さらに4つの音の間など、とにかく「⌒」でつながれている音ならいくつでも途切れなく滑らかに演奏する意味を持ちます。

トロンボーンのスラーは、タンギングで音のつながりを意識して吹くのがポイントです。

グリッサンド奏法とポルタメント

ポルタメント(portamento)2つの音の間をつなぎ、前半と後半で吹き方を変えるのが特徴です。前半よりも後半にかけてスピードをあげる、緩急をつけるといった吹き方を心がけましょう。

楽譜にポルタメントの表記「port.」と表記のある場合だけでなく、演奏している本人が「ここを聞かせたい!!」という音とのつながりをみて、ポルタメント奏法で吹いてみるのもトロンボーンの演奏を楽しむポイントです。

トロンボーンについて詳しい記事はこちら!>

⇒トロンボーンのポジション位置を分かりやすく!音階の覚え方も

⇒トロンボーンのメーカーとその種類は?音域ごとにチェック

まとめ

トロンボーンの吹き方のコツ・口の形・高音を吹き方・タンギング方法ポイント

  • 正しいアンブシュアで力を入れすぎないように音を出そう
  • ロングトーンとリップスラーの練習で高音もラクラク
  • タンギングは「舌をついて離す」が一連の動作
  • 口や舌に集中しすぎて息を入れるのを忘れないように!

正しいアンブシュアが身につくまでは難しいと思ってしまいがちですが、音が鳴る感覚が身につくとあとはそれを持続させるための練習を行うことが上達への第一歩です!

きれいなアンブシュアで、高音もきっちり当てて、タンギングも使いこなしてかっこいいトロンボーン奏者になりましょう!