DTMでベースをレコーディングする際にはベースアンプで鳴らした音をマイクで拾う他に、PODなどのベース専用のアンプシュミレーター、またはプラグインのベースアンプシュミレーターを使用します。
現在はギターと同様にプラグインのアンプシュミレーターを使用してレコーディングするのが主流になっています。
※最近はギターと兼用のアンプシュミレーターが多くなりました。
今回はベースアンプシュミレーターソフトの選び方や、おすすめのプラグインの紹介をしていきます。
まずはDTMにおすすめのベースアンプシュミレーターソフト選び方から始めます。
DTMにおすすめのベースアンプシュミレーターソフト選び方
様々なメーカーからベースアンプシュミレーターがリリースされています。
ベースアンプシュミレーター選びのポイントは以下の通りです。
- 音の立ち上がりとレスポンスの速さ。
- 幅広い音作りに対応。
- ベースプレイのタッチの再現度。
主にこの3つがベースアンプシュミレーターを選ぶポイントです。
では選び方のコツを1つずつ解説していきます。
1.音の立ち上がりとレスポンス
立ち上がりとレスポンスは非常に重要なポイントになります。
ピッキングをして音が鳴るまでの時間、モニターから音が返ってくるまでの時間が遅いアンプシュミレーターですとリズムに合わせて演奏ができません。
実際にアンプシュミレーターを使用してレコーディングを行い、リズムに対してジャストタイミングで音が鳴るか試してみて下さい。
もしジャストタイミングで鳴らない場合は、いくらサウンドが好みでも、そのアンプシュミレーターはおすすめできません。
2.幅広い音作りに対応
ベース専用のアンプシュミレーターもギター専用のものと同様に、デジタル技術でアンプをモデリングしていますのでサウンドが細いものも中にはあります。
このようなデメリットを音作りでカバーできる、アンプシュミレーターを選ぶことがポイントです。
※中にはEQなどで微調整してもサウンドの細さを改善できないものもあります。
3.ベースプレイのタッチの再現度
ピッキングやフィンガリングの細かいタッチを確実に拾うことも非常に大切です。
デジタル技術を駆使したモデリングアンプは、細かいプレイタッチを拾わないものも沢山ありますので、できるだけタッチの再現度が高いものを選ぶようにして下さい。
ベースアンプシュミレーターを使用する際のコツ
サウンドは気に入っていても、立ち上がりやレスポンスが悪いということもよくあります。
しかし、サウンドが気に入っていれば何とかして、そのモデルを使用したいと思うはずです。
こういった場合の使い方の手順は以下の通りです。
- アンプシュミレーターを使用せずライン録りをする。
- 録音したデータにアンプシュミレーターをかけて音作りをする。
1つずつ詳しく解説します。
ライン録り
立ち上がりやレスポンスが悪いとリズムに合わせてレコーディングができないことは既に解説しましたが、その場合は他の機材またはオーディオインターフェースに直接、ベースを接続してライン録りを行います。
こうすることで、立ち上がりやレスポンスを気にせずにレコーディングができます。
録音データにアンプシュミレーターを使用
レコーディングしたデータにアンプシュミレーターのプラグインを設定します。
そうするとライン録りしたデータが、アンプシュミレーターを通した音で再生されます。
アンプシュミレーターのプラグインのEQやゲイン、エフェクトを調整することも可能ですので好みのサウンドに作り変えることができます。
このようにアンプシュミレーター使用することで、立ち上がりやレスポンスの遅さをカバーすることができますので、おすすめです。
続いてはベースアンプシュミレーターのおすすめ5選を紹介していきます。
DTMにおすすめのベースアンプシュミレーターソフト(プラグイン)5選
ここではサウンドも良く、プレイのタッチの再現度やサウンドの立ち上がりとレスポンスが良い、おすすめのベースアンプシュミレータソフトを紹介していきます。
Positive Grid Bias Head
こちらは人気のソフトウェアのアンプシミュレーター「BIAS AMPシリーズ」をハードウェア化したものです。サウンドに関してはBIAS AMPと同じで、非常にリアルです。
パソコンやスマートフォンとの連携もしやすく、自宅で作った音をライブ会場やスタジオに持ち込むことが可能です。
また、ハードのアンプシミュレーターの中では低価格でありながら、パワーアンプが付属しています。
Positive Grid Bias Mini Guitar / Bass
2018年にPositive Gridからさらに小型化・低価格化したアンプシミュレーターです。
イコライザやゲインなど、アンプのノブで操作できるのはプリセットのみになります。
BluetoothまたはUSBでiOS端末やパソコンに接続することで、アンプ内部の細かいセッティングを調整して音作りができますし、プリセット以外のアンプも使えるのでギターをベースアンプに、ベースをギターアンプにといった使い方も可能です。
MIDIでもコントロールできるので、足元でアンプを瞬時に切り替えることもできます。
Line6 POD HDシリーズ
低価格でありながら、非常にサウンドのクオリティが高いので、初心者の方にもおすすめです。操作性は若干クセがあって、最初は戸惑うことも多いですが、慣れてしまえば使いやすいと思います。
また、サウンドのクオリティは他の高価格帯のアンプシミュレーターに劣る部分もありますが、使用できるアンプやエフェクターの種類が非常に多いのも特徴です。
POD HDシリーズの詳細は「マルチエフェクターLINE6 POD HD500/ HD500Xレビュー!サウンドと機能の比較も」をご覧下さい。
Line6 Helix
POD HDとはサウンドのクオリティが全く違い、非常にリアルで操作性も良いです。音作りの幅がとても広いのも特徴です。
操作性の良さ、サウンドの良さなど、総合力が高いアンプシミュレーターです。
Line6 HX Stomp
HX StompはHelixの音質をそのままに、サイズをコンパクト化し、価格も抑えられています。
このサイズと価格でHelixと全く同じアンプやキャビネット、エフェクトを使用することが可能です。
同時に使用可能なエフェクトの数が6つに制限されていますが、アンプシミューレーター単体で使用するのであればHelixよりもおすすめです。
POD Helixシリーズの詳細は「マルチエフェクターLINE6 HELIXシリーズレビュー!サウンドを各モデルで比較したよ」をご覧下さい。
まとめ
数年前までのベースアンプシュミレーターソフトは、特に音の立ち上がりやレスポンスの遅さに問題のあるものが沢山ありました。
しかし、最近はサウンドも良く、立ち上がりやレスポンスも非常に速いモデルが沢山リリースされています。ギターと兼用になっているものが殆どですので、ギター用のエフェクトをベースにかけることも可能です。
- ベース用アンプシュミレーター選びのコツは音の立ち上がりとレスポンスの速さ。
- ライン録りしたデータにプラグインを使用して音作りも可能。
- サウンドを良くするためにベルデンやモンスターケーブルを使用する。
この記事をベースアンプシュミレーター選びの参考にしてみて下さい。