現在はPCを使用し、DTM(PCで曲作りやレコーディング)で音楽制作をすることが可能な時代です。自宅で制作した作品をネットにアップしたり配信することも、以前に比べて簡単になりました。
そこで今回は、初心者の方がDTMを始めるにあたり必要な機材の解説と、おすすめの機材の紹介をしていこうと思います。
まずは、DTMに必要な機材から解説していきます。
DTMに必要な機材と選び方
- PC
- DAWソフト
- オーディオ・インターフェイス
- MIDIキーボード
- ヘッドホン
- モニター・スピーカー
- USBハブ
DTMを始めるには以上の物が必要になります。
1つずつ詳しく解説していきます。
PC
DTMはPCにDAWソフト(音楽制作専用ソフト)をインストールして行います。PCは何でも良いわけではなく、DAWソフトが動作可能なスペックが必要になります。
データを記憶するHDD(ハードディスク・ドライブ)のメモリーは容量が多いほど便利ですが100Gもあれば十分です。
おすすめは外付けのHDD(安い物で数千円)をPCにUSBケーブルで接続する方法です。
DTMをする際に重要なのはPCのCPUメモリーになります。殆どのDAWソフトはCPU4G以上という条件がありますので最低でも4G、DTMを長く続けていくのであれば8Gあると良い思います。
CPUメモリーは増設も可能ですので4Gで始めてみて、必要な場合は増設するのも良いでしょう。
DAWソフト
DAWソフトは音楽制作をするための専用ソフトです。
このソフトをPCにインストールすることで作曲(MIDIの入力)やレコーディングが可能になります。
DAWソフトにはProtools、Cubase、Ableton Live、Logic Pro(Mac専用)など様々なものが販売されています。
また最近は、機能制限がありますが無料のDAWソフトも各メーカーのオフィシャルHPからダウンロード可能ですので、これからDTMを始める方は体験版としてフリーソフトを使用してみるのも良いと思います。
多くのDAWソフトには数千種類の音色の音源が付属されていますが、それで足りない場合は音源(プラグイン・ソフト)を追加することも可能です。
オーディオ・インターフェイス
この機材は楽器をPCに接続するのに必要なものです。「楽器」→「オーディオ・インターフェイス」→「PC」と接続します。
オーディオ・インターフェイスはDAWソフトを購入すると付属している場合が殆どですが、ダウンロード購入やフリー版を使用する方はインプット数が少ない低価格の物で良いので用意して下さい。
MIDIキーボード
MIDIキーボードはDAWソフトに内蔵されている音源(ソフトシンセ)を使用してMIDIデータを打ち込む際に使用します。
MIDIキーボードが無くてもマウスやPCのキーボードでMIDI入力も可能です。しかし、これですと非常に作業がしにくいのでMIDIキーボードはあったほうが良いと思います。
ヘッドホン
DTMは基本的にヘッドホンを使用して行います。(おすすめはしませんがイヤホンでも可能)
ヘッドホンですが「重低音モデル」や「3Dサラウンド仕様」といったクセのあるヘッドホンは避けるようにして下さい。※音質処理をするのが難しくなってしまします。
後ほど紹介しますが、DTM用のクセの無いヘッドホンが低価格で販売されていますので、そちらをおすすめします。
モニター・スピーカー
DTMで作曲、レコーディングした作品は最後に音質や音量調整を行い完成します。この作業はヘッドホンではなくモニター・スピーカーをして行います。
モニター・スピーカーもヘッドホン同様にクセの無いものがおすすめです。
USBハブ
PCのUSBポートが少ない方はUSBハブを用意しておくと良いと思います。
最近は電源がUSBのモニター・スピーカーも多くなりましたし、MIDIキーボードやマウスなどを接続していくとUSBポートが足りなくなることもあります。USBハブは1つ持っておくと便利です。
※USBハブにDAWの電源(USB電源の場合のみ)やオーディオ・インターフェイスは絶対い接続しないようにして下さい。動作やサウンドに影響が出ます。
- DAWソフトはフリー版がおすすめ(必要に応じてアップグレード可能)
- ヘッドホンやモニターはクセの無い音質の物を選ぶ
- MIDIキーボードとUSBハブがあると便利
続いては、おすすめの機材を紹介していきます。
おすすめの機材
これからDTMを始める初心者の方におすすめのDAWソフト、機材を紹介していきます。
PCを持っていない方やDAW用のPCが欲しい方は、CPUメモリー4G以上のPCを楽天やPCの格安店で購入すると良いと思います。安い物で1万円から販売されています。
DAWソフト
まずDTMを体験してみたいという方にはフリー版のDAWソフト「Studio One 4 Prime」をおすすめします。フリー版とはいえ音楽制作するのには特に問題の無いクオリティーです。
このソフトはオフィシャルHPで簡単にダウンロードが可能です。使い方やダウンロード方法は「Studio One 4 Primeの使い方!簡単に曲作りをする方法」をご覧下さい。
このソフトはインターネット上からアップグレードすることも可能です。DTMを続けていけそうで、機能に満足がいかなくなった場合はアップグレードしてみると良いと思います。
それから「Protools First」もおすすめのフリーソフトです。こちらも多少の機能制限がありますが音楽制作をするには特に問題の無いクオリティーのソフトですし、インターネットを通してアップグレードも可能です。
詳しくは「Protool初心者編!firstの使い方入門」をご覧ください。
オーディオ・インターフェイス
低価格で多彩な機能を搭載した「ベリンガー UM2」が初心者にはおすすめです。WindowsにもMacにも対応しているコンパクトなオーディオ・インターフェイスです。
「スタインバーグ UR12」はPC(Windows、Mac)の他にiPadにも対応しています。こちらはストリーミング配信にも使用可能です。
MIDIキーボード
個人的に非常におすすめのMIDIキーボードは「コルグ nanoKEY 2 BK」です。
コンパクトで薄型のモデルですが、耐久性もあり初心者に限らず、上級者でも使用している方が多いです。低価格ですが高性能なモデルです。
ヘッドホン
「オーディオテクニカ ATH-M20x モニターヘッドホン」は低価格ですが、クセがなくサウンドのバランスも良いヘッドホンです。
DTM以外、音楽鑑賞にも使用できるおすすめのヘッドホンです。サウンドの解析度が高いのでLPの針の音まで拾います。
モニター・スピーカー
初心者におすすめのモニター・スピーカーは「プレソナス Eris E3.5 モニタースピーカー」です。
クセがなくクリアなサウンドで、DTMのモニター以外にもiPodなど様々なプレイヤーを接続し音楽鑑賞にも使用可能です。
まとめ
一昔前はDTMを始めるには数十万の費用がかかりました。しかし、近年はフリーソフトの普及により殆ど費用をかけることなく気軽に始めることが可能です。
そして、フリーソフトも昔に比べ多機能で、有償版とほぼ変わらないクオリティーで音楽制作をすることが可能です。
これからDTMを始める方は、紹介しましたフリーソフトをインストールをしてDTMというものを体験してみて下さい。
1番のおすすめはフリーソフトをベースにし、必要なプラグインを追加してDTM環境を整える方法です。
上位グレードのDAWソフトは確かに多機能ではありますが、使用しない機能も沢山あります。それならば、その費用を必要なプラグインに回して自分だけのDAWシステムを構築するほうが良いと思います。
この記事をDTMを始める際の参考にしてみて下さい。