合唱コンクールの曲紹介文の書き方にはそれぞれのクラスの個性が現れます。
紹介文を読んでから合唱を聞くと、そのクラスの雰囲気が感じられて聴く人も楽しくなるものです。
しかし文章を書くのが苦手で、合唱コンクールの曲紹介文の書き方がわからないという人もいるでしょう。また、面白い紹介文を書いてと頼まれ、困っている人もいるかもしれません。
この記事では、合唱コンクールの曲紹介文の書き方を説明していきます。
初めに、合唱コンクールの曲紹介文で書くべき事柄について説明します。
合唱コンクール曲紹介文で書くべきものは?
曲紹介文の作成を依頼されたとき、具体的にこういう内容を入れてほしいという要望があれば書きやすいでしょう。ですが、特に要望がなく丸投げされると困ってしまいますよね。
そのようなときは、曲紹介文に何を書くべきなのでしょうか。
まずはクラス名、曲名の紹介から文章を始めましょう。曲紹介文の初めは「私たち〇年〇組は▲▲を歌います」とクラス名、曲名を紹介する書き方が多いです。
もちろん、書き出しから他のクラスとは違う個性を見せたいという場合はこの限りではありません。
その後に続けて、以下のような内容を書くとよいでしょう。
- クラスの普段の雰囲気や、練習中のエピソード
- 合唱コンクールで歌うことへの想いや意気込み
- 曲の中で特に聴いてほしいところのアピール
- 曲の情景や歌詞の意味
この順番通りに書かなければならないわけではなく、順番を入れ替えても問題ありません。
それぞれの項目を書く上でのポイントは、後ほど説明します。
合唱コンクールの曲紹介文で書くべきことをお伝えしましたが、逆に書くべきでないこともあるので、続けて説明していきます。
よくない紹介文は?
よくないと思われる紹介文の特徴をご紹介します。このような紹介文だと先生から書き直しを求められてしまうかもしれません。
- 読む人のことを考えていない
- 当たり障りのないことしか書いていない
- 特定の人物などへの誹謗中傷を含んでいる
具体的にはどういうことなのか、順番に見ていきましょう。
読む人のことを考えていない
校内の合唱コンクールの紹介文を書く際にやりがちなのが、クラスメイトのみ、または校内の人のみにしか通じない「内輪ネタ」を書いてしまうことです。
クラスメイトにしかわからない内容では、他のクラスの人が読んだときによく理解できない文章になってしまいます。
また校内の人には通じても、保護者や学外の人が来られたときに紹介文の内容がわからず困惑してしまうかもしれません。
誰が読むのかをよく考え、誰もが理解できる内容にするよう心がけましょう。
当たり障りのないことしか書いていない
「最初は下手でしたが、練習するうちにだんだん上達しました」
「この曲に感動して、頑張って練習しようと思いました」
このような文章は悪くはないのですが、大体どのクラスにも当てはまるためそのクラスの個性が見えてきません。
例えば、
「最初はハモりがうまくできませんでしたが、練習するうちにだんだん女子と男子の声がきれいに混ざり合うようになりました」
「この曲の○○という歌詞を初めて聴いたとき、修学旅行のときにみんなで見た絶景が思い浮かび感動したので、頑張って練習しようと思いました」
のように、具体的なエピソードが入るとそのクラスらしさが現れてきます。
特定の人物などへの誹謗中傷を含んでいる
合唱コンクールの練習をするうちにクラス内で衝突が起きたり、真面目に練習しない人がいてやる気をそがれてしまったりすることがあるかもしれません。
ですが、紹介文にそのことを書くときは特定の人物を非難する形にならないように注意してください。
曲紹介文は多くの人の目に触れる文章なので、その中で誹謗中傷を書かないようにしましょう。
よくない紹介文は?
- 読む人のことを考えていない
- 当たり障りのないことしか書いていない
- 特定の人物などへの誹謗中傷を含んでいる
続いては、先ほど説明した曲紹介文で書くべきことについて、書くためのポイントを見ていきます。
紹介文の書き方は?
ここからは「合唱コンクールの曲紹介文に書くべきことはわかったけれど、実際の書き方がわからない」という人のために、紹介文を書くポイントを説明していきます。
クラスの雰囲気の伝え方は?
まず、クラスの雰囲気の伝え方についてです。
あなたのクラスはどのような雰囲気だと思いますか?
「明るい」「おとなしい」など、雰囲気を表すワードが何となく思い浮かんだでしょうか。
このようにクラスの雰囲気を考えてみると、その根拠となるエピソードも付随して思い浮かぶと思います。
「体育祭で一致団結して優勝した熱いクラス」「授業中は真面目だけれど休み時間は思い切り遊ぶ、メリハリのあるクラス」など、エピソード付きで紹介すると雰囲気が伝わりやすいです。
意気込みの伝え方は?
次に、意気込みの伝え方について説明します。
ただ単純に「頑張ります」「精一杯歌います」と言うだけでは印象が薄くなってしまいます。
「毎日欠かさず発声練習をしてきた成果をこの本番にぶつけます!」のように、合唱コンクール本番までの練習の苦労や、特に頑張ってきたことなどを入れて伝えるとよいでしょう。
アピール文の書き方は?
続いて、アピール文の書き方についてです。
自分たちのクラスの合唱曲において、一番聴いてほしいところはどこでしょうか。
「この歌詞に思い入れがある」「このメロディーの明るさや切なさが好きなので聴いてほしい」など、曲の好きなところを具体的に挙げるとよいでしょう。
また、「ここは歌うのが難しい箇所で、頑張って練習したのでよく聴いてほしい」というのもあると思います。
できるだけ具体的に書いておくと、観客も注目ポイントを意識しながら合唱を聴くことができます。
曲の情景の伝え方やポイントは?
最後に、曲の情景の伝え方やポイントについて説明します。
歌詞からその曲の情景や作詞家の気持ちを汲み取って書く方法もありますが、よりその曲について理解を深めるには、曲が作られた背景を知ることが大事です。
作詞者・作曲者がどのような人物なのか、その曲が作られた頃の世の中はどのような情勢であったかなど調べてみると、どんな想いで曲を作ったのかをより深く知ることができるでしょう。
最近のJ-POPの曲の場合は、その曲についてアーティストが解説している記事などをインターネットや音楽雑誌で探してみるのもよいでしょう。
紹介文の書き方のポイントを以下にまとめます。
クラスの雰囲気 | エピソードとセットで雰囲気を伝える |
意気込み | 練習での苦労や、特に頑張ってきたことなどを交えて伝える |
アピール文 | 曲の聴きどころをできるだけ具体的に伝える |
曲の情景 | 歌詞を読み解くだけでなく、曲が作られた背景を調べて伝える |
続いては、合唱コンクールの紹介文を面白く書いてほしいと頼まれたときのためのアドバイスです。
紹介文を面白くする方法は?
「合唱コンクールの紹介文を面白く書いて!」と頼まれると、何を書けばいいのかわからず筆が進まなくなることもあるでしょう。
どのような文章が面白い紹介文なのでしょうか。
一番大事なのは、繰り返しになりますがそのクラス独自のエピソードが入っていることです。
クラスの中で起こった面白いエピソードや、クラスメイトの面白い発言など、何か印象的な出来事がないか思い出してみましょう。
また、文章が固すぎると真面目さが強調され、面白みが薄れてしまいます。話し言葉に近い書き方にしてみると、気さくで親しみやすい文章になるでしょう。
世間で流行っている言葉やネタを入れてみるのもいいかもしれません。
ただし、面白くしようとするあまり「内輪ネタ」になってしまったり、本来書くべき曲紹介がおろそかになったりしないよう注意してください。
紹介文を面白くする方法は?
- クラスで起こった面白いエピソードや、クラスメイトの面白い発言などを入れる
- 話し言葉に近い文体で書く
- 流行している言葉やネタを取り入れてみる
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まとめ
この記事では、合唱コンクールの曲紹介文の書き方や面白い紹介文を書くためのアドバイスをお伝えしてきました。
紹介文の作成を依頼されて困っている方はぜひ参考にしてみてください。
一人で文章を考えていると煮詰まってしまうこともあるでしょう。ざっと下書きしてみたところで人に見せてみるのもおすすめです。
自分では気づかなかった文章のわかりにくさや、足したほうがいいエピソードなどを教えてくれるかもしれません。
曲紹介文はそれまで頑張って練習をしてきたクラスのことを観客に伝える大事な文章です。
思いの丈を文章に乗せ、観客の心を惹きつけられるような紹介文を作成できるとよいですね。