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合唱コンクール

合唱コンクール(中学校学活)目標・目的と指導のコツ!練習計画表例も


中学校の学級活動で担任の先生が頭を抱えやすいのが合唱コンクールかと思います。

“自分が担任を持っているクラスの生徒たちに、いい結果を残させてあげたい”という先生方、「音楽の知識がないから、指導の仕方がわからない」と悩んでいませんか?

音楽の知識があっても合唱の指導の仕方はわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、合唱コンクールの指導方法や指導のコツを理解していただき、担任の先生が音楽初心者であってもいい結果を残させてあげられるようになる内容をお伝えしていきます。

合唱コンクール中学校の指導では何をする?

 

 

中学校の合唱コンクールの指導において、担任の先生がすべきこととは具体的に何なのでしょうか?

まず「音楽の知識がなくても大丈夫なのだろうか?」という心配をされてるなら、その必要はありません

ただし、指導する前の“準備”が重要になってきます。
どんな準備が必要なのかを見ていきましょう。

生徒よりも早く曲を覚える】

言わずもがなですが、先生自身が曲を覚えていなければ指導どころではありません。
そのため、曲が決まり次第すぐに覚えにかかりましょう。
まずは主旋律を完璧に歌えるところまで覚え、その後できる限り全パートを覚えます

【パート別の音源を用意する】

元々用意があればいいのですが、ない場合はその曲の指導経験のある他の先生にもらったり、YouTube等でも探せるかと思いますので、あらかじめ用意しておきましょう。
生徒が自分のパートを早く習得するのに役立ちます。

【大きな紙に書いた歌詞を用意する】

生徒が各々で楽譜を持って練習していては、声量が下がり声もバラバラになりやすいため効率的な練習とは言えません。
大きな紙に書いた歌詞を教室に貼っておけば、全員がそこを狙って練習ができるため声量が上がり、揃いやすくなります。
また、常に目に入る状態になるため生徒が歌詞を覚えることにも役立ちます。

【伴奏のみの音源を用意する】

歌入りの音源の練習ばかりに頼っていると、いざピアノの伴奏で歌うとなったときに自分のパートがわからなくなったりして混乱するはめになってしまいます。
あらかじめ歌の入っていない伴奏のみの音源を用意し、ピアノのない環境でも練習できるようにしておきましょう。

【練習計画表を作成する】

計画を立てずに生徒の成長速度に合わせて練習していると、合唱コンクールの本番までに完成させることができなかったなどと、あとで後悔することになってしまいます。
余裕を持って本番までに完成させられるよう、練習計画表を作成しておきましょう。

【歌詞の意味や作者の思い等曲について知っておく】

ただ声を出して歌えばいいのではなく、合唱には表現の仕方も大事になってきます。
そこで先生が

「この歌詞はこういう意味だからこういう風に歌おう。」

「作者はこういう想いで作ったんだよ、だからみんなもそういう想いで歌おう。」

など深掘りした指導をできるようにしておけば、生徒も表現がしやすくなります。

準備万端で練習が開始できるように、ぜひ上記のことは余裕を持って用意しておいてください。
先生があたふたしてしまうと生徒たちもバラバラになってしまいます。
反対に先生がしっかりと引っ張ってくれていると、それに協力してくれて一緒に引っ張ってくれるようになる生徒も出てくるので、そこからはクラスが一致団結しやすくなります

では次に、合唱コンクールで中学生に起こりやすい問題を見ていきましょう。
あらかじめ把握しておくことで、いざ問題が起こった時に冷静に対処ができます。

 

合唱コンクールで中学生に起こりやすい問題は?

 

 

合唱コンクールで中学生に起こりやすい問題とは・・・

  • ピアノ伴奏のミスが頻発する
  • 男子が歌わない、真剣に練習しない
  • 男子の声変わり問題
  • 音痴の子が目立つ
  • 指揮者の立候補が出ない

他にももちろんあるかとは思いますが、どの中学校でも起こりやすい問題をピックアップしました。

高校生よりもまだ成長途中にある中学生は、問題の解決にも手こずってしまうことが多いようです。
しかし事前にその問題に対する指導のコツをわかっておけば、そこまで難しいことでもありません

では、問題別に指導のコツをお伝えしていきます。

担任の指導のコツ

 

ピアノ伴奏のミスが頻発する

クラスに数人はピアノ経験者がいることがほとんどかと思うので、誰が伴奏をするかということが問題になることは少ないです。
しかし、ピアノを習っているといえど合唱の伴奏の経験者はほとんどいないでしょう。

そこで起こる問題が、緊張によるピアノ伴奏のミスタッチや、合唱となかなか合わないということです。

この問題に対する担任の先生の指導のコツは、「メトロノーム練習をさせる」です。

合唱の伴奏において大事なのは、テンポを安定させることです。そこでピアノ伴奏に決まった生徒には、その曲のテンポのメトロノームで練習させて、そのテンポに慣れさせるのです。

ミスタッチも焦ってしまったり、緊張でテンポが速くなったり起こることが多いため、この練習により軽減させることができます。

男子の声変わり問題

 

これは仕方ないことです。
声変わり最中の男子に無理に歌えというのは、喉を傷めたりする原因にもなるため禁物です。

何が一番問題かというと、それを理解できない女子からその男子生徒が注意され、嫌な思いをしてしまうことです。

この問題に対する担任の先生の指導のコツは、「声変わりに対する事前教育」です。

先に先生から「声変わりの時に無理に声を出すのはよくないことなので、声変わり最中の子は可能な範囲で歌いましょう。そして、周りの子はそれを理解してあげましょう。」と事前に教えてあげるのです。そうすれば、それを責める生徒は出て来にくくなるでしょう。

音痴の子が目立つ

 

“しっかり声を出して歌っている生徒に限って音痴”ということがあります。
ストレートに「音痴だから声の音量を下げて」と注意してしまうとその子が傷つくだけでなく、今の時代親からのクレームにもなりうることでしょう。

この問題に対する担任の先生の指導のコツは、「音程がしっかりと取れている子の間に立たせること」です。

音程がずれたまま歌っている子は、自分がずれていることに気づいていないから堂々と歌ってしまうのです。
音程が取れる子の間に立たせてあげれば、気づきやすくなります。
その子だけに言ってしまうと傷ついてしまうかもしれないので、クラス全体に向けて、「しっかり周りの子の声を聴きながら歌いましょう」と教えてあげれば、さらに耳を傾けやすくなります。

必要であれば、「よく声が出てていいんだけど、周りと合わせるためにもう少し声の音量下げてみようか」というアドバイスくらいであれば言ってあげても大丈夫です。

指揮者の立候補が出ない

 

はじめの方にもお伝えしたとおり、ピアノ経験者はクラスで数名はいることが多いのですが、さすがに指揮の経験者は中学生にはなかなかいないかと思います。

小学校の時に経験していたり、なんでも経験したいという子が立候補することもありますが、立候補者が出ないということはよくあります。
かといって推薦等で決めて嫌々させるのは、クラスのためにもその子のためにもよくないことです。

この問題に対する担任の先生の指導のコツは、「指揮者をやることのメリットを教えてあげること」です。

指揮者をやりたがらないのは、目立つことへの恥ずかしさ、経験がないことへの恐怖心を持っているからです。
指揮者は客席から見るとクラスを引っ張っている存在で、すごく輝いている。
経験がないことにチャレンジするとすごく自信を持てて、今の学校生活よりも楽しくなる。
など、そのネガティブな気持ちを取り払ってあげるのです。

先生の思いが伝われば、きっと指揮者に立候補する生徒は出てきます。

 

男子が歌わない、真剣に練習しない

 

これは合唱コンクールで一番起こりやすく、厄介な問題です。
だいたいのクラスでは、声も出さない上に真剣に練習に取り組まない男子に、女子が怒るという負のループが始まってしまいます。

この問題に対する担任の先生の指導のコツは、「合唱コンクールの目的・目標を伝えること」です。

この”目的・目標”がちゃんと生徒に伝われば、驚くほどに練習がやりやすくなりますし、反対に伝わらなければ本番当日までズルズルと悪い雰囲気を引きずることになるでしょう。

そのくらい重要なことになってくるので、次で具体的な”目的・目標”の決め方をお伝えします。

生徒が主体的に動くような目的・目標の決め方は?

 

 

生徒が合唱コンクールの練習に熱心に取り組むようになり、問題の発見から解決まで自分たちでするくらい主体的に動くようになる目的・目標とは、どのように決めれば良いのでしょうか?

まず目的と目標は混ぜてしまわず、区別して設定しましょう。

目的とは、
「合唱コンクールを乗り越えて、どんなクラスになっていたいか」
「なんのために合唱コンクールに挑むのか」
例:後悔なく笑って合唱コンクールを終えたい、今よりも団結力のあるクラスにしたい 等

目標とは、
「目的を達成するために目指すべきゴール」
例:金賞を受賞する、最優秀賞を受賞する 等

あくまで目的の達成が重要で、目標を達成しても目的が達成できなければ意味がないというくらいの想いで決めましょう。

このことをクラス一丸となって話し合うことにより、団結した状態で練習に取り組めるのです。

【目的】
「合唱コンクールを乗り越えて、どんなクラスになっていたいか」
「なんのために合唱コンクールに挑むのか」

【目標】
「目的を達成するために目指すべきゴール」

 

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まとめ

 

中学生の合唱コンクールで担任の先生がまずすべきことは、

余裕を持っての指導前準備

  • 生徒よりも早く曲を覚える
  • パート別の音源を用意する
  • 大きな紙に書いた歌詞を用意する
  • 伴奏のみの音源を用意する
  • 練習計画表を作成する
  • 歌詞の意味や作者の思い等曲について知っておく

上記準備と、問題に対しての指導のコツ・目的目標設定をしっかりと理解しておくことです。

備えあれば憂いなしとはまさにこのことで、備えなしに合唱コンクールの指導をするのは大変効率が悪く、生徒たちにいい結果を残させてあげることなど程遠い、というくらい大切なことです。

ぜひ担任の先生の責任として、この記事でお伝えしたことを大いに活かし、合唱コンクールを生徒たちの中で”いい想い出”にさせてあげてください。