アンサンブルの中でも一際よく響き、美しい音色を持つオーボエ。
しかしたとえどんなに演奏が上手くて良い音が出せても、使っているリードがあまり良いものでない、相性が悪い場合は全てが台無しになってしまいます。
ある程度使い続けていると消耗品であるためダメになってしまい、取り替える必要がありますよね。
でもオーボエのリードの種類は豊富です。どのリードがおすすめか、通販で購入することは出来るのか、オーボエリード初心者のみなさんにとっては迷いどころではありませんか?
そこで今回はそんなリード初心者向けにリードの種類、通販での購入方法などを紹介していきます。
目次
選び方は?
オーボエのリードを選ぶコツとしてはまず「1本1本試す」ことが第1となります。楽器屋さんに赴いた際は出来るだけ多く試せると良いです。
オーボエのリードを選ぶポイントについて見ていきましょう。
リードを見て選ぶポイント
ポイントが3つあります。順番に挙げていきます。
- 欠けている部分や割れている部分がない
- 左右対称の開きになっている
- きめ細かく艶がある素材である
欠けている部分や割れている部分がない
まず、まずは見た目で判断します。
割れていたり切れているもの、不健康そうなリードは最初に弾きます。
そして実際に吹いてみて、音程がしっかりしているか、タンギングは難なく出来るか、レガード時の反応がいいか、これらを条件として選定するのが良いでしょう。
欠けや割れによって音むらができてしまったり、ちゃんと思っているように音が出せない場合があります。
なので、よく見て割れなどがない整ったリードを選ぶようにしましょう。
左右対称の開きになっている
②ですが、開きというのは上下リードの合わさった隙間、リード先端のオーボエに息を吹き入れる部分のことをいいます。
その開きが左右で同じくらいになっている方が良いです。片方だけ大きく開いている、大きく反っているなど、左右で異なるものは選ばないようにしましょう。
きめ細かく艶がある素材である
最後③のきめ細かく艶のあるリードということですが、できるだけ見た目がツヤツヤしているきれいなリードを選びましょう。表面が滑らかできめが細かく、ツヤツヤしているリードほど新しい状態の良いリードです。
オーボエのリードは自分で一から作る場合もありますが、出来上がったものを購入する場合も多くあると思います。
その際はぜひ以上の3点に着目してリードを選ぶようにしてみましょう。
では、オーボエのリードにはどのようなメーカーがあるのでしょうか。それぞれのメーカーでおすすめなもの、その価格がどれくらいなのかについてみていきましょう。
<オーボエリードの選ぶコツ>
- 1本1本試す
- 見た目で判断し、実際に吹いてみる
- 音程・タンギング・レガートなど安定して出来るか
- 楽器屋さんに行くときは、自分の楽器を持っていく
- 事前に多めに用意しておく
オーボエのリードで当たりは吹きやすいもので10本に1・2本
オーボエのリードは一から自分で作る人もいますが、かなり難しいです。
だから、リードの完成品を購入する人が多いはずです。1本ずつ販売されているので、試奏して自分にあった合うリードを見つけましょう。
当たりはやはり自分が無理なく吹けるリードです。息の通り方・音色・吹き心地など含めて自分にあったものを見つけましょう。
おそらく10本に2本くらいの割合でしか当たりは見つからないかもしれませんが、諦めずに探しましょう。
オーボエのリード初心者におすすめのメーカーは3つ
冒頭でも言いましたが、ご存知の通りオーボエリードのメーカーや種類は沢山あります。あまりの多さ、そして値段の幅に初心者の方は困ってしまうと思います。
ある程度経験や知識があればズムーズに的確に理想のリードを選べるとは思いますが、初心者のみなさんはそうには行きませんよね。そこで、ここではおすすめメーカーを紹介していきましょう。
モリタ
こちらは比較的初心者向けのリードです。柔らかく優しい響きを与えて、低音から高音まで安定して音を出すことができます。
発音の反応も良く、様々なメーカーの楽器とも相性が良いとされています。初心者はもちろん上級者の方も利用しているメーカーでもあります。こちらはオンラインショップもあります。
JOSEF(ヨーゼフ)
こちらは国産のリードになります。少し値は張りますが、とても作りが良く多少個体差はあるものの安定した品質になっています。 後ほどまた詳しく紹介致します。
Legere(レジェール)
これまでのリードは葦(ケーン)製でしたが、こちらはプラスチック製になります(詳しくは後述します)。プラスチック製のリードはほとんどこちらのメーカーです。
葦は天然の物のためコンディション次第では大きく変わってしまいますが、プラスチック製ですので、比較的劣化は遅いです。
世界的なクラリネット奏者であるベルリンフィルハーモニーヴェンツェル・フックス氏とウィーンフィルハーモニーエルンスト・オッテンザマー氏が愛用しているものです。
音色がいいからこそ、プロの音楽家も使用する訳です。演奏前の鳴らしは必要なし、安定して高音から低音まで出すことができるとして高評価を得ています。
他にも初心者向けのメーカーは多々あります。さて、それでは実際にどのように選んでいけば良いのでしょうか?次に選ぶコツを紹介していきます!
YOSEF(ヨーゼフ)でおすすめはヨーゼ フオーボエリード ノーマル
こちらは先ほども紹介しましたが、やはり人気が根強いので改めて紹介させてもらいます。音色と吹きやすさのバランスが良く程よい抵抗感、落ち着いた音色に評判があり、海外からも高い評価を得ています。
他のメーカーより個体差の当たり外れが少なく、初心者はもちろんベテランの方々からも重宝されています。
このメーカーでおすすめのリードは「ヨーゼフオーボエリードノーマル」です。良質の素材を使い、ほどよい抵抗感と落ち着いた音色が特徴で、色と吹きやすさを重視したリードです。ピッチが取りやすく安定的であり、初心者向けのであると定評です。
また、オーボエ以外にもクランポン、マンゴリーとも相性が良いそうです。
もう一つ、よく見かけるメーカーを見てみましょう!
ノナカのおすすめは ノナカ オーボエリード キール
おそらく初心者のみなさんは少なからずリードについてネットや他のブログ、通販サイトなどで検索するとは思います。そこで多々見かけるメーカー、「ノナカ」。
特にこのメーカーでは「ノナカ オーボエリード キール」がおすすめです。こちらも初心者から上級者まで人気がありとても扱いやすいです。
明るくパワフルな音を出すことができ、高音域も音痩せしないで伸びやかに、かつ良い響きがあるそうです。通販注文でも当たりハズレが少なく安定的だそうです!
おすすめメーカーのポイント
<モリタのポイント>
- 初心者向け
- 柔らかく優しい響き
- 低音から高音まで安定した音を出す
- 発音の反応も良い
- 様々なメーカーの楽器とも相性が良い
<レジェールのポイント>
- プラスチック製
- 葦に比べて比較的に劣化は遅い
- 世界的クラリネット奏者も愛用している
- 高音から低音まで安定して出すことができる
<ヨーゼフのポイント>
- 吹きやすさのバランスが良く程よい抵抗感
- 落ち着いた音色に評判がある
- 初心者からベテランまで重宝されている
<ヨーゼフオーボエリードノーマルのポイント>
- ヨーゼフのおすすめリード
- 良質の素材が使われている
- 程よい抵抗感
- 落ち着いた音色
- ピッチが取りやすく安定し、初心者向け
<ノナカのポイント>
- ノナカ オーボエリード キールがおすすめ
- 初心者から上級者まで人気がある
- 明るくパワフルな音を出すことができる
- 高音域も音痩せず伸びやかで、かつ良い響きがある
メーカー | モリタ | レジェール | ヨーゼフ | ヨーゼフオーボエリードノーマル | ノナカ |
特徴① | 柔らかく優しい響き | 高音から低音まで安定して出せる | 落ち着いた音色 | 落ち着いた音色 | 明るくパワフルな音 |
特徴② | 低音から高音まで安定した音 | 葦に比べて比較的に劣化は遅い | 吹奏感のバランスがよく程よい抵抗感 | 程よい抵抗感 | 高音域も音痩せず伸びやかで響きが良い |
特徴③ | 発音の反応も良い | プラスチック製 | 良質の素材が使われている | オーボエリード キールがおすすめ | |
特徴④ | 他のメーカーの楽器とも相性が良い | ピッチが取りやすい | |||
特徴⑤ | 初心者向け | 世界的クラリネット奏者も愛用 | 初心者からベテランまで重宝 | 初心者向け | 初心者から上級者まで人気 |
では、これまでしっかり触れてこなかったプラスチック製のリードはどうなのでしょうか…?
では次に行ってみましょう!
プラスチックリードの評判は高め
さて、ここではプラスチック製のリードについて紹介していきます。先ほど述べたように、葦は天然のものであるため、コンディション次第では悪くなってしまいます。
しかしプラスチック製のリードは劣化が遅いです。葦は普通に使っていれば2〜4週間で買い換える必要があります。
一方プラスチック製のリードは3〜6ヶ月、使い方によっては半永久的にもつと言われています。個体差が少なく選別するのは大変ではありませんが、葦が約2,000〜3,000円に対し約20,000〜30,000円程します。
かなり値は張りますが、長期的に同じものを使えるという点ではかなり良いものです。湿気や季節による環境の変化への心配もありませんし、演奏前に水に浸す必要性もありませんし人体にも無害のものがほとんどです。 つまり比較的ストレスなく使えるのです!
通販サイトの評価を見てみると、どのプラスチックリードも評判はとても高いです。特に先ほど述べた「Legere」は音に関しても低音域の発音が楽ではありますが、それでもしっかりとした呼吸が必要になってきます。
吹いていると違和感は感じるものの、実際音に関しては葦製のものとそこまで変わらないそうです。もし迷っている初心者の方がいらっしゃったらこの「Legere」のリードを試してみるといいでしょう。
素材 | 耐久性 | 価格 |
葦 | 2~4週間 | 約2,000~3,000円 |
プラスチック | 3~6ヶ月 | 約20,000~30,000円 |
<オーボエについて詳しい記事はこちら>
⇒オーボエのリード水入れ手入れの仕方は?適湿度が保てるリードケースおすすめも!
⇒オーボエリードケース5本・10本・20本用でおすすめは?手作りできる方法はある?
まとめ
今回は初心者向けのオーボエリードについて紹介しました。
どんなにいい楽器や演奏技術が上手くても、リードとの相性が悪ければいい音を出すことは出来ません。実際にはプロの奏者でもリードの選別には長い道のりがかかるそうです。プラスチック製、葦製とあるため初心者のみなさんにとっては難しい問題だとは思います。
ですが先に述べたように、
- 楽器屋に行って何本も試す
- 自分が使う楽器で試す
これら二つはとても大切ですので念頭に置いてみてください!
また、「楽器屋に行く時間がない」という人は通販を利用してみましょう。もちろん楽器屋に直接行くのがベストですが、こちらは奥の手になります。
通販を使うにあたって、まずはリードが沢山売れている・扱っている店舗やメーカーを探す事を念頭に置いてください!電話で直接コンタクトをとって、自分の好みの音、使用楽器を伝えてどのリードが良いのか相談してもらいましょう。
自分が前まで使っていた形を覚えていれば、それに近しい、そして理想に近いものが手に入りやすくなります。
一筋縄ではいかないリード選び、種類もメーカーも豊富。確かに選ぶのは大変だと思いますがリード探しも楽しみの1つだと思ってみませんか?理想のリードに出会えることができたらより良い演奏が出来るはずです!
もし出会えることができたらしっかりとした保管をして大切に使いましょう!そしてなるべく多めに、ギリギリにならないように買っておくことをお勧めします!