Ableton liveは付属しているプラグインの他に、購入したプラグイン(エフェクト、ソフトシンセ、ドラム音源など)を追加して使用することが可能です。このようなプラグインを追加することで、幅広い楽曲制作が可能なります。
ここではAbleton liveにプラグインを追加する方法と、おすすめの有料と無料のプラグインを、初心者にも分かり易く解説していきます。
まずはプラグインの追加方法から始めます。
Ableton live プラグインの追加方法
Ableton liveに追加できるプラグインの規格は「AudioUnits」と「VST」の2種類になります。
VSTとAUはAbleton Liveで使用可能なプラグインのファイル形式です。この形式のプラグイン使うことで、Ableton Liveで外部のソフトシンセサイザーなどの音源や、オーディオエフェクトなどを使用することが可能です。
VSTの中には「VST3」という形式のものがあります。この形式はAbleton Liveには対応をしていません。近日中にリリースが発表された「Live 10.1バージョン」で対応可能になる予定です。
※VST3を含む、この2種類以外の規格を使用することは出来ませんので注意して下さい。
また、Ableton Live 10は64bit形式のみリリースとなっています。VSTやAUには64bit形式と32bit形式がありますが、Ableton Live 10で使用できるのは、64bit形式のプラグインのみです。
Ableton Live 9までは32bit形式でもリリースされていますので、その場合は32bit形式のプラグインが使用可能です。
プラグインの追加方法
Ableton liveを起動してメニューの「ファイル」から「環境設定」を選択します。
環境設定の画面で
- 「AudioUnitを使用する」を「オン」にします
- 「VSTシステムフォルダを使用する」を「オン」にします
※AUはMacのみ使用が可能です。そのためWindowsでは表示されません。また、読み込みに時間がかかる場合があります。
もしも「VSTプラグイン」の場所を変更している場合は「プラグインカスタムフォルダを使用する」からその場所を指定します。
「CATEGORIES」内の「Plug-ins」の中へインストールされた「外部プラグイン」が表示されれば追加設定が完了です。
追加したプラグインの使用方法は、他のエフェクトやプラグイン音源と同様です。
トラックにプラグインを追加する方法はAbleton live9 トラックの作成方法を参照してください。
※Ableton live9とAbleton live10のトラック作成とプラグイン追加方法は共通です。
- Ableton liveに使用できるのはVSTとAU形式のみ
- AU形式はMacのみ対応
- Ableton liveではVST3は未対応
- Ableton live10は64bit形式のみ
- Ableton live9までは32bit形式
続いてはプラグインが表示されない場合の対処法を解説します。
Ableton liveでプラグインが表示されない場合の対処法
「環境設定」のウィンドウを開き「Plug-ins」のタブへ移動して「プラグインソースセクション」を確認します。
Windowsの場合
- VSTを使用している場合は「VSTプラグインシステムフォルダ」を有効にする
- 「プラグインカスタムフォルダ」を使用する場合は「ブラウズ」でそのフォルダを選び「プラグインカスタムフォルダを使用する」を有効にする
Macの場合
- AUプラグインを使用する場合は「Audio Unitsを使用する」を有効にする
- VSTプラグインシステムフォルダを使用する場合は「VSTプラグインシステムフォルダ」を有効にする
- プラグインカスタムフォルダを使用する場合は「ブラウズ」で、そのフォルダを選び「プラグインカスタムフォルダ」を有効にする
この手順で設定するとプラグインが表示されます。
続いてはAbleton liveで使用可能なおすすめプラグインを紹介していきます。
Ableton liveで使用できるおすすめプラグイン
ここではAbleton liveで使用可能な、有料と無料のおすすめプラグインを紹介していきます。
無料のおすすめプラグイン
Synth1
超定番のフリーソフトシンセサイザー(ソフトシンセ)です。「Clavia NORD LEAD2」というシンセサイザーを手本に作られています。
Dexed
こちらはFM音源の名機「YAMAHA DX7」をモデリングしています。アナログシンセであるDX7のサウンドをデジタルで完全再現することは不可能なので100%再現はできていませんが、近いニュアンスのサウンドです。
Camel Crusher
こちらはディストーションのプラグインです。単体での使用ではなく、他のプラグインと組み合わせて使用するのがおすすめです。
Voxengo SPAN
DAWでは定番びスペクトラム・アナライザープラグインです。マスタリング時に使用することが多いのでインストールしておくと便利です。
Ozon Imager
マスタリングで使用するステレオイメージャープラグインです。ステレオの広がりを調整することが可能です。波形が表示されるので、ステレオの広がりを見るアナライザーとしても使用できます。
有料のおすすめプラグイン
Serum
「Serum」は高音質と簡単な操作性が特長のシンセサイザーのプラグインです。プロのクリエイターで使用している方も多い人気プラグインです。
KOMPLETE 12 SELECT
人気のシンセサイザー「Massive」を含む、14製品、7000以上のサウンド、45GB以上のインストゥルメント、エフェクトを含む、Native Instrumentsの定番バンドルです。
Sylenth 1
Waves Gold
業界標準のメーカー「Waves」の定番プラグインバンドルです。エフェクトを充実させたい方におすすめです。
この他にも沢山の有料、無料のプラグインがありますので色々と試してみて好みのプラグインを追加していくことをおすすめします。
まとめ
DAWにプラグインを追加していく場合は、使用するものだけをチョイスして追加するようにして下さい。
※プラグインをいくつも追加していくと、パソコンに負荷がかかりスムーズに制作作業ができなくなることもあります。
そして、プラグインを追加しなくても付属のプラグインのみでハイクオリティーな作品とサウンドを作ることは十分に可能です。プラグインの設定を調整し理想のサウンドを作れるようになることをおすすめします。
有料のプラグインのデメリットはデフォルトの状態で完成されたサウンドなので、調整すると違和感のあるサウンドになるところです。そのため多くのアーティストがデフォルトのまま使用するため、似たり寄ったりのサウンドになり個性が出せなくなるのも現実です。
- 必要なプラグインのみを追加する
- 不要なプラグインを追加しすぎるとパソコンに負荷がかかる
- 付属のプラグインを調整しハイクオリティーなサウンドを作ることは可能
DAWにプラグインを追加する際は、この3つのポイントに注意して下さい。