ギターを演奏する方は1度は音楽理論を勉強しようと考えたことがあると思います。しかし、教則本を見ても全然理解できなかったという方も多いはずです。
確かに音楽理論の本は、ものによっては非常に分かりにくいものも多いです。また、音楽理論の勉強は好きな曲を演奏するよりも正直、楽しくないので飽きてしまうのも事実です。
今回は「ギター初心者が身につけておくと便利な音楽理論」や「楽しく音楽理論を勉強する方法」、そして「音楽理論の基礎を学ぶのにおすすめの分かり易い教則本をピックアップして紹介」していきます。
初心者が身に着けておくべきギターの音楽理論
まず音楽理論を身につけなくてもギターは弾けますし、作曲や編曲も可能です。実際に音楽理論が全く分からないプロギタリストも沢山います。
音楽理論を身につけると「音楽理論を知っている人同士であれば話が伝わり易い」ことや「作曲、編曲、アドリブの幅が広がる」といったメリットがあります。
使用するコードとスケールを覚える
ギタリストが覚えておいて損は無い音楽理論はコードとスケール(モードを含む)の正式名称、構成音、ポジションです。これは音楽理論の基本でもあります。
そして、全てのコードとスケールを覚える必要はありません。自分が使用するものを覚えるだけで十分です。
例えばモードを覚えたところでジャズ/フュージョンを演奏しないのであれば使用することはまずありませんし、クラシックの形式を覚えたところでそのジャンルの作曲をしなければ使用することはありません。
自分が演奏する音楽ジャンルで使用するものだけ覚えるようにして下さい。
音楽理論を覚えるコツ
音楽理論を勉強する際に多くの方が「教則本を見ながら1つずつ覚える」という勉強方法を用いることが多いです。
しかし、この勉強方法のデメリットは好きな曲を演奏することに比べると楽しくないので、挫折してしてしまうこともよあります。
最もおすすめの勉強方法は「好きな曲がどのような理論で構成されているかを教則本で確認する」といった方法です。
今までは知らないで弾いていたコードの名前や構成音、メロディーに使用されているスケールの音階を教則本で確認するようにします。
このような「好きな曲と教則本を両方使った勉強方法」は楽しみながら勉強できますので、おすすめです。
- 自分が使用するコードとスケールから覚える。
- ギタリストが身につけると便利なのはコードとスケールの構成音。
- 好きな曲で使用されている音楽理論を教則本で確認する勉強方法がおすすめ。
続いてはギター初心者におすすめの教則本5選から紹介します。
ギター初心者におすすめの教則本5選
この教則本は様々なスケール(音階)を掲載したものです。教則本は複雑な解説で分かりにくいものも少なくありませんが、この教則本は必要最小限の解説のみを掲載していて非常に分かり易い内容です。
本のサイズもコンパクトなので持ち歩きにも便利なので、通勤や通学中の電車内でも勉強することができます。
こちらはコードについて非常に分かり易く書かれた教則本です。多くのコードやスケールに関する教則本は正直「何故こんな書き方をするのか?」と不思議に思うほど分かりにくいものが沢山あります。
しかし、この教則本はシンプルで分かり易く、ギターを始めてすぐの初心者でも分かるように書かれています。
メジャーとマイナーの違いなども視覚的に分かり易く書かれていますので、ギターを弾きながらではなく読むだけでも理解できます。
既に紹介した2つの教則本よりも若干、分かりにくさがありますので、こちらはスケールとコードの基礎を理解した方におすすめです。
続いてはアコギで弾き語りをする方におすすめの教則本です。
この教則本のポイントはバレーコードを「セーハなし」で弾けるようになっているところです。
「コードF」などのバレーコードが押さえられなくてギターを挫折したという初心者ギタリストは非常に多いですし、このコードこそ挫折の原因でもあります。
しかし、この教則本を読めばバレーコードを押さえられなくてもギターは弾けるということが分かります。
この本を読めば音楽理論が身に付くだけではなく、今まで弾けなかった曲が簡単に弾けてしまいます。
この教則本はある程度のスケールとコードの知識を覚えてから、その応用方法を学ぶのに最適な内容です。
教則本の効果的な使い方
教則本の使い方は、本の内容をそのまま覚える方法、先程も紹介した好きな曲と照らし合わせて勉強する方法の他に、自分自身が昔よくやった「教則本の内容を見ながらオリジナルの練習フレーズを考える」という方法がおすすめです。
例えば教則本にはこのようなスケール表が必ず載っています。
このスケールを譜面どおり弾くのではなく、このスケール表のポジションを使ってオリジナルのフレーズを考えます。(1~4小節程度の短いもので構いません)
そうすることでスケールの構成音やポジションを覚えるだけではなく、メロディーセンスを磨くことができます。
コードも同じく構成音やポジションを覚えながら、数小節のコード進行を作ってみます。そうすると様々なコードの組み合わせが理解でき、作曲センスやアレンジセンスを磨くことができます。
どの教則本も正直、楽しい内容のものではないですので自分なりに工夫して楽しみながら覚えるようにすることをおすすめします。
まとめ
ギタリストが覚えておくと良い音楽理論や、おすすめ教則本を紹介してきましたがまとめに入ります。
- 教則本は既に使用しているコードやスケールの確認用に使う。
- 教則本のスケールを使い数小節の短いオリジナルフレーズを作ってみる。
- コード表を見ながら好みのコード進行を作ってみる。
- 自分が演奏するジャンルの音楽理論から覚えていく。
- 1つのキーの音楽理論を覚えればあとはポジションをズラすのみなので、他のキーとの共通点を見付ける。
まず何かしらの曲が演奏できる方は「正式名称」を知らないだけで、音楽理論自体は身についています。既に使用していることの「正式名称」を教則本で確認するようにして下さい。
1曲だけでも使用している音楽理論の正式名称が分かると、他の理論との共通点を見付けることができます。つまり1つのキーのコード進行とスケールを理解すれば、あとはそのポジションを平行移動させるのみで他のキーの理論を身につけることが可能です。
音楽理論を身につけても実践で使用できなければ何の意味もありません。教則本に掲載されているスケールやコードを見ながらオリジナルのフレーズやコード進行を作ってみることで、メロディーセンスや作曲センスを磨くことができます。そうすることで音楽理論を実践で使用する方法が身につきます。
少しハイレベルなことですが、スケールを覚えたら好きな曲のギターソロパートをスケールを使用してアドリブで弾く練習もおすすめです。
作曲やアドリブは音楽理論を知らなくてもできますが、知っていた方がバリエーション豊かな作曲やアドリブが可能になりますし、アレンジの際の引き出しも多くなるので覚えておいて損はありません。
1度に全部、覚えようとせず少しずつ気長に覚えていくようにしてみて下さい。