YAMAHAが販売しているパシフィカギターは最上位グレード(5つのグレードがあります)のモデルでも約7万円程の非常にリーズナブルなギターです。
今回はYAMAHAパシフィカギターの各グレードの特徴を紹介しながら、初心者におすすめのエレキギター(パシフィカギターと同じ価格帯の他のメーカーもの)の紹介もしていきます。
まずはYAMAHAパシフィカギターの特徴から解説していきます。
YAMAHAパシフィカギターの特徴
パシフィカシリーズには5つのグレードがあり、各グレードごとに仕様が異なります。
上位グレードになるとセイモア・ダンカン製のピックアップやウィルキンソン製のトレモロユニットが搭載されるなど、それなりに良いパーツを採用していますが、価格帯の安いモデルはメーカー不明(おそらくYAMAHAオリジナル)のパーツが搭載されています。
パシフィカギターは公式のコメントに「初心者から上級者まで対応したギター」とありますが、これは明らかに初心者をターゲットにしたギターです。
これに関しては上位グレードの仕様を見るとすぐに分かります。
100シリーズにフレイムメイプル塗装を施し、セイモア・ダンカン製のピックアップ、ウィルキンソン製のトレモロユニットを搭載すれば上位グレードの価格になります。
つまり本体自体はエントリーモデルと変わりなく、高価なパーツを取り付けたものが上位グレードになります。
パシフィカギターとスクワイヤーとの違い
パシフィカシリーズと似た価格帯のギターにスクワイヤーというブランドがあります。
スクワイヤーはパシフィカシリーズには無い形の、ノーマルなストラトキャスターやテレキャスターを販売しており、特に初心者はパシフィカかスクワイヤーのどちらを選ぶか悩むことも多いようです。
ストラトやテレキャスが良い場合はスクワイヤーを選ぶしかありませんが、チューニングの安定性はパシフィカのほうが格段に上ですので、この辺も考慮して選ぶと良いと思います。
続いてはパシフィカギターの種類と見分け方を解説していきます。
YAMAHAパシフィカギターの種類と見分け方
パシフィカギターの種類について解説していきます。
PAC100 Series
パシフィカシリーズの中で最も低価格のエントリーモデルです。
このグレードでは大きく分けて2種類の仕様のモデルがあります。
- ネックがローズ指板とメイプル指板の2種類がある。
- ピックアップがフロント&リアにハムバッカーを搭載したモデルと、フロントにシングルコイル、リアにハムバッカーを搭載したモデルがある。
- トレモロ搭載と非搭載のモデルがある。
指板について
ローズ指板とメイプル指板のモデルがありますが、初心者の方はローズ指板の方が扱いやすいと思います。
メイプル指板はローズ指板に比べると安定したトーンを鳴らすのに技術が必要です。
特にメイプル指板とシングルコイルの組み合わせは相性が良いですが、トーンコントロールが非常に難しいです。
ピックアップについて
公式サイトの解説によるとピックアップにはアルニコVマグネット採用とありますが、どこのメーカーのものかは不明です。(YAMAHAオリジナルの可能性があります)
トレモロについて
アームが搭載できるものと、搭載できないものがあります。
これはアームを使用するかどうかで選ぶと良いと思います。
個人的にこの価格帯のギターのトレモロユニットは不安定なのものが多いので(アームと使うとチューニングが狂う)トレモロレスをおすすめします。
PAC200 Series
200シリーズは100シリーズと仕様は全く同じです。
唯一の違いはボディーの塗装です。写真をよく見ると分かると思いますが、木目が出るようなフレイムメイプル塗装になっています。
100シリーズが36000円で200シリーズが41000円です。フレイムメイプル塗装の相場が約5000円~6000円なので、塗装代をプラスしたものが200シリーズということです。
PAC300 Series
こちらはグローバー製のロッキングチューナーとグラグテック製のナットを搭載しています。
この2つを搭載したことにより、チューニングの安定性が向上しています。
価格も200シリーズと5000円しか変わらない46000円ですので、200シリーズか300シリーズかで選ぶのでしたら、個人的にはチューニングに安定感のある300シリーズをおすすめします。
PAC500 Series
500シリーズになるとセイモア・ダンカン製のピックアップと、ウィルキンソン製のトレモロユニットが搭載されます。
しかし、ピックアップがリアに1基のみの搭載です。音作りの幅が狭くなり、演奏技術も必要になるのでリア1基が良いと言う方は少ないと思います。
PAC600 Series
600シリーズは最上位グレードです。他のグレードの良いパーツ(ダンカンやウィルキンソン、グローバーのパーツ)を全て装備しています。
正直、この600シリーズこそストレスなく普通に使用できるモデルだと思います。
続いては初心者に人気のエレキギター・YAMAHAパシフィカギターおすすめ5選です。
初心者に人気のエレキギター・YAMAHAパシフィカギターおすすめ5選!
ここでは初心者におすすめのパシフィカギターと、YAMAHA以外のブランドのおすすめを紹介していきます。
PACIFICA1611MS Mike Stern Model
パシフィカの中でもダントツで良いサウンドが鳴り、ピッチも安定しているモデルです。価格は最上位グレードの倍以上しますが、個人的におすすめのモデルです。
PAC612VIIFM IDB
600シリーズでピックアップにセイモア・ダンカンを搭載していますので、サウンドは良いと思います。
※ダンカン製ピックアップはディマジオ製に比べると荒いサウンドです。
リアにハムバッカー、センター&フロントにシングルという仕様が好みの方におすすめです。
Pacifica611VFM DRB
こちらも600シリーズですがフロント&リアにセイモア・ダンカンのハムバッカーを搭載していますので、ハムバッカー2基が好みの方におすすめです。
Pacifica311H RM
こちらはエントリーモデルで、フロント&リアにハムバカーを搭載したモデルです。
使用しているパーツはメーカー不明のものなので、サウンドやチューニングの安定性は上位モデルに比べて劣ります。入門用に最適だと思います。
Pacifica212VFM CMB
フロントにハムバッカー、センター&リアにシングルコイルを搭載したモデルです。上位モデルに比べればサウンドや安定性は劣りますが、入門用に最適なモデルです。
Ibanez RG370ZB Weathered Black
こちらはアイバニーズのRGシリーズです。
低価格のモデルですが、ピックアップがダイレクトマウントされており、エッジゼロのブリッジが搭載されているのでチューニングも非常に安定しています。
KILLER KG-STARSHELL
こちらも低価格で高性能なギターです。
キラーギターの中ではエントリーモデルですが、このメーカーのギターはどれもハイクオリティーなものばかりです。
JS32 Dinky DKA-M Gloss Black
こちらはジャクソンギターのエントリーモデルです。価格が3万円台なのですが、サウンドも安定感も抜群に良いです。
パシフィカギターの最上位グレードよりもクオリティーが高いです。
Dave Mustaine VMNT X Black
変形ギターを使ってみたい方にはDEAN製のギターがおすすめです。
各メーカーから低価格の変形ギターが販売されていますが、DEANは低価格でありながら非常にクオリティーの高いギターを制作しています。
まとめ
今回はYAMAHAのパシフィカギターや、初心者向けのギターを紹介してきました。
個人的な意見ですが、もしパシフィカギターを使用するのであれば最上位グレードをおすすめします。理由は、最上位グレードの600シリーズ以外はサウンドやチューニングの安定性が良いとは言い切れません。
更に、値段の違いはパーツ代によるものなので、最上位グレードもエントリーモデルも演奏した感じはあまり変わりません。600シリーズと200シリーズを試奏したことがありますが、違いが分かりませんでした。
また「初心者に人気のエレキギター・YAMAHAパシフィカギターおすすめ5選」で紹介したYAMAHA以外のギターはパシフィカと同じ価格帯ですが、サウンド、チューニングの安定性などパシフィカの何倍も優れたモデルですのでギターを購入の際は是非、参考にしてみて下さい。