Logic Pro X EXS24は様々な楽器がプリセットされている付属のサンプラーです。
サンプラーは主にEDMなどのクラブミュージックや、ヒップホップといったジャンルで使われることが多いです。この手のジャンルはボーカルパート以外はほぼサンプラーを使用して作曲されています。
今回はLogic Pro X EXS24の使い方やインストゥルメントの作成方法、おすすめのサンプラーCDについて解説していきます。
まずはサンプラーについての解説から始めたいと思います。
目次
Logic Pro X EXS24 サンプラーとは?
サンプラーは既に出来上がっている数小節のサンプル(短いフレーズの素材)をDAWのオーディオトラックに貼り付けて作曲するための機材です。
素材を貼り付けて作曲していくので、音楽理論が分からない方でもサンプラーの使用方法さえ分かれば作曲が可能です。
サンプルフレーズにはボーカルやドラム、シンセ、民族楽器まで様々なジャンルのものが用意されています。
サンプラー専用のサンプリングCD(素材集)からフレーズをサンプラーに取り込んで使用することもできます。
インダストリアル・ロックなどのジャンルでは、自分で演奏し録音した数小節フレーズをサンプラーに取り込んで加工して使用することもありますが、この方法は殆ど使われません。
こちらの動画はボーカルパッド(歌をサンプリングした素材)をメインに使用したものです。既に完成しているボーカルパターンのバックに、リズムやバッキングのサンプルを貼り付けて作曲しています。
簡単に言ってしまうと、既に出来上がっている短いフレーズを貼り付けて再生させているだけです。
- サンプラーは数小節の短い素材(オーディオファイル)を貼り付けて使用する機材。
- 付属のサンプルの他に専用のサンプリングCDを購入して使用することも可能。
- 自分でサンプリング素材を作ることも可能。
続いては、Logic Pro X EXS24の使うために必要な、インストルメントトラックの作成方法について解説していきます。
Logic Pro X EXS24 インストゥルメント・トラックの作成方法
Logic Pro X EXS24を使用するにはインストゥルメント・トラックを作成する必要があります。
作成方法は以下の手順で行います。
- プロジェクト画面を立ち上げる。
- 「+」ボタンをクリックして「オーディオトラック作成」をクリック。
これでLogic Pro X EXS24を使用するためのインストゥルメント・トラック(オーディオトラック)が作成できます。
※「+」ボタンをクリックすると出てくる「ソフトウェア音源トラック」はMIDIを打ち込むためトラックです。
この手順で作成したトラックに素材を貼り付けて作曲していきます。
続いては、Logic Pro X EXS24の使い方について解説していきます。
Logic Pro X EXS24の使い方
こちらはLogic Pro X EXS24の使用方法について解説している動画です。
動画を見ると分かりますが、Logic Pro X EXS24の使用方法はとても簡単です。サンプラーという機材は使い方よりも、フレーズを繋ぐセンスを磨くことが大切です。
Logic Pro X EXS24の使用方法は以下の手順です。
- Logic Pro X EXS24起動し「Edit」をクリック。
- 読み込みたいサンプルをトラックにドラッグ&ドロップ。
これだけでサンプルを読み込ませ再生することができます。
サンプラーを使用した作曲方法で最も大変なことは、サンプルを選ぶことです。何千種類もの素材を1つ1つ再生して、好みのフレーズを見付けるのは時間がかかります。(素材選びに数日かかることもよくあります)
Logic Pro X EXS24を使用する際に最も重要なのは素材選びと、素材を重ねて繋ぐセンスになりますので、色々な音楽を聴きセンスを磨くようにして下さい。
続いては、おすすめサンプリングCDを紹介していきます。
Logic Pro X EXS24 おすすめサンプリングCD5選
Logic Pro X EXS24などのサンプラーは市販のサンプリングCD(素材集)からサンプルを取り込んで使用することが可能です。
プリセットのものでは好みのサンプルが無い場合も多いので、殆どの場合はサンプリングCDを購入して使用します。
サンプルの取り込み方は以下の通りです。
- サンプリングCDをパソコンにセット。
- 使用したい素材(WAVファイル)をEXS24にドラッグ&ドロップ。
MAGIX / Sound PooL Vol.1
ドラムからボーカルまでのあらゆる楽器の各ジャンル(ジャズやロックからクラブ系音楽まで)に対応したフレーズが収録されています。
WAV形式のサンプルが6000種類も収録されていて価格も手頃です。初心者にもおすすめのサンプリングCDです。
BIG FISH / SOUTHERN GRILLIN’
WAV形式のHIP HOP系のサンプリングCDです
ドラム、シンセ、ベース、ストリングス、リードシンセ等パート別に細かく分かれて収録しているので、このサンプリングCDが1枚であらゆるHIP HOPを作曲可能です。
DIGIFFECTS / DIGIFFECTS MEGADISC
効果音のみを集めたサンプリングCDです。
赤ちゃんの泣き声、マシンガン、ジェット機の離陸、アニメ効果音、 家庭内効果音、人間の発するサウンド(くしゃみ・ため息・キスetc)、電子サウンド、動物の鳴き声、自然環境音、スポーツ効果音、オフィス効果音、機械サウンドなどが収録されています。
Youtubeの動画作成にも使用できるので、1枚持っておくと便利なサンプリングCDです。
EAST WEST / PS20 ORCHESTRAL BRASS
オーケストラル・ブラス(金管楽器)専用の音源集です。最近は映画のサントラもサンプリングで作曲されることが多くなりました。サントラ系の楽曲を作る方は絶対に持っておいた方が良いサンプリングCDです。
EAST WEST / PS17 GUITAR LICKS
こちらはギターのフレーズを収録した音源集です。打ち込みではなくギタリスト「ジェフ・バクスター」が実際に演奏したフレーズが収録されているので、非常にリアルなサウンドです。
ギターの素材はロック以外のジャンルでも使用する機会が多いので、ギターのサンプリングCDは1枚持っておくと便利です。
まとめ
Logic Pro X EXS24は市販のサンプリングCDと組み合わせて使うことをおすすめします。
付属のサンプリング素材を使用してしまうと、他のアーティストとサウンドが被ってしまうこともよくありますので個性が無くなってしまします。
非常に高度なテクニックになりますが、サンプリング音源を秒単位で細かく切り取り、様々なエフェクトをかけて加工して使用する方法もあります。
また、身の回りにあるもの(壁や金属を叩く音)などを録音し、サンプラーに取り込んで使用する方法もあります。この方法はアンビエント・ミュージックやインダストリアル・ミュージックでよく使われます。
このようにサンプラーは付属音源や、市販の音源を使わず自分で色々な音を加工して使用することもできる機材です。
- サンプラーは専用音源以外の音を録音、加工して使うこともできる。
- フレーズ選びのセンスは音楽を沢山聴いて勉強する。
- 音源を加工してオリジナルの素材を作ることも可能。
これらのポイントをLogic Pro X EXS24を使用する際の参考にしてみて下さい。