使用しなくなった楽器を買取りしてしてもらう場合、誰もが高値で買取ってほしいと思うはずです。
しかし、楽器の買取り価格は、買取店や売却時期、商品の状態により大きく変動します。また、後ほど詳しく解説しますが、買取りをする店舗、同じ店舗でも対応するスタッフによって楽器の買取り価格は変わります。
今回は楽器の買取り査定や、おすすめの買取り店などについて詳しく解説していきます。
まずは、楽器の買取基準から始めたいと思います。
楽器の買取基準は?
各買取店共通の楽器の買取基準は以下の通りです。
- 在庫数
- 市場価値
- 楽器の状態
この3つがどの買取店も共通の買取基準ですが、買取りをする店舗により買取価格は全く異なります。
例えば、店舗A(管楽器買取専門店)では12万円で買取りのサックスが、店舗B(楽器店)では10000円、店舗C(リサイクルショップ)では1000円ということもよくあります。
※個人的に楽器を「リサイクルショップ」や「出張買取り」を利用して売却するのはおすすめしません。
更に、同じ店舗でも買取査定を行うスタッフにより、全く価格が違うこともありますので、これらのことは覚えておくと良いと思います。
では、買取基準について詳しく解説していきます。
在庫数
店舗の在庫数により価格が変動します。例えば、在庫数が多いと買取り価格は低くなりますし、場合によっては買取り不可または引き取りということもあります。
また、買取店により力を入れて扱う商品が異なります。買取りしてほしい楽器が買取店のコンセプトに合っていない場合、買取価格は低くなりますし、買取不可になることもよくあります。
大まかに分けると「ギターやベースをメインに買取りしている店舗」と「管楽器やピアノ/エレクトーンをメインに買取いしている店舗」の2つに分けることができますので、コンセプトに合ったお店に売却することをおすすめします。
市場価値
楽器の市場価値によっても、買取価格は変動します。
例えば、レアなヴィンテージの楽器や、限定販売などで販売数が限定されている楽器の場合、販売価格よりも高い値段で買い取ってもらえることもあります。
※買取店によっては市場で高値が付いているヴィンテージ楽器でも、古いだけの楽器と判断して低価格でも買取り、または引き取りという場合もあります。(リサイクルショップなどはこのケースが多いです)
楽器の状態
買取の際に最も重視されるのが楽器の状態です。
傷や汚れが多く、不具合のあるものは買取価格が大幅に下がります。そして、付属品や保証書の有無でも買取価格は変動します。
改造などをしていなくノーマルの状態で、傷や汚れや不具合が無く、保証書や付属品も全て揃っていることが、高値で買取ってもらうためには大切です。
売却前にはギターであればフレットやボディーの汚れを落とし、ボリュームやトーンノブ、セレクターやジャックなどに「接点復活剤スプレー」を吹きかけておくと良いです。
※このスプレーを使うと電機系のパーツに不具合があっても一時的に復活しますので、ギターやベースを演奏する方はメンテナンスや応急処置用に持っておいた方が良いと思います。
買取価格の算出方法
楽器の買取りは定価の3分の1から4分の1と言われています。この3分の1から4分の1の金額が買取上限額になります。
買取上限額はスタッフに聞くと大体は教えてくれますので、もし楽器を売却する場合はいくつかの店舗に買取上限額を聞いてみるのも良いと思います。(買取上限額を教えてくれないお店には売却しない方が良いです)
そして、この買取上限額は既に解説した通り、買ったままのノーマルの状態(新品同様に近い状態)であり、保証書や付属品が全て揃っている状態の場合です。
傷、汚れ、不具合、備品の不足がある場合は、買取価格は低くなり、更に在庫数、市場価値で買取価格が変動します。
また、全国にチェーン店が沢山ある某リサイクルショップでは、楽器の買取りに支払い可能な金額が8万円までと決まっているそうです。
他の店舗で200万円で買取するレアなギターであっても、8万円でしか買取りはできないそうです。このように店舗独自の買取基準や算出方法も存在します。
続いては、おすすめの買取時期についてです。
買取時期のおすすめは?
高値で売却できる時期ですが、楽器が発売されてから時間が経過していない時期です。
この時期に売却する方は殆どいないと思いますが、発売直後は在庫数も殆ど無く市場価値も高いので高値で買取りしてもらうことが可能です。
以前、発売1週間後に楽器を売却したことがあるのですが、買取価格が低いとあまり評判の良くない買取店で定価の半額で売却することができました。
おすすめの買取時期は発売から間も無い時期か、生産数が少ない限定品であれば数十年後その楽器がヴィンテージ扱いになった時期が、高値で買取りしてもらえます。
おすすめの買取業者
まず、全国にチェーン店があるリサイクルショップや、楽器以外(金券や貴金属や家具など)も取り扱う出張買取店は査定額が非常に低いので売却しない方が良いと思います。
ギター/ベース/エフェクターなどを売却する場合
この3店舗が、査定もしっかりしていて買取価格も他の買取店よりも高いです。個人的には、この3店舗以外で売却するのはおすすめしません。
イケベ楽器 | KEY楽器 | BIG BOSS | イシバシ楽器 | |
宅配買取 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
持込買取 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
出張買取 | × | × | 地域による | 地域による |
LINE査定 | 〇 | × | × | 〇 |
入金までの日数 | 査定後2~3日 | 査定後数日 | 不明 | 査定後数日 |
管楽器/ピアノを売却する場合
この2店舗が査定がしっかりしており、買取価格も高めです。
サンリツ楽器 | ヤマハピアノサービス | |
宅配買取 | 〇 | 〇 |
出張買取 | 〇 | 〇 |
持込買取 | 〇 | 〇 |
LINE査定 | × | × |
入金までの日数 | 査定後数日 | 査定後数日 |
ギターやベースをメインに買取りしているお店に管楽器を売却することも可能な場合がありますが、その場合は専門店に比べて査定額が大幅に低くなりますので、各楽器の専門店に売却することをおすすめします。
※各サイトに掲載されている買取上限金額は、新品同様の場合の買取上限額です。
宅配買取の流れ
最近は、どの買取店でも宅配買取サービスを行っています。
宅配買取の流れは以下の通りです。
- 買取店のHPから買取申込み用紙をダウンロードし記入する。
- 身分証明書のコピーと一緒に楽器を郵送する。
- 買取店に楽器が届き次第、査定が行われ買取金額の連絡がくる。
- 提示された買取金額でOKであれば連絡すると即日振込み。
どこの買取店でも宅配買取は、この流れになります。
※未成年の場合は親の同意書が必要になります。
買取金額に満足がいかない場合は楽器を返送してもらうことも可能です。この場合の送料は無料の場合もあれば、こちらが負担する場合もあります。
まとめ
この記事に記載したお店以外でも楽器買取を行っているお店が沢山あります。
絶対に売却を避けるべきなのは「チェーン店を含むリサイクルショップ」、「楽器以外の宝石なども扱う出張買取店」、「楽器の知識がない店員が多数いる楽器店」です。
これらのお店は、元々の買取上限が非常に安く、独特の査定基準がありそれを元に査定をするので記載した買取店の半額以下の場合もあります。
では楽器買取のまとめに入ります。
- 高く売る場合は改造をせずノーマルの状態がベスト。
- 傷や汚れがあると買取価格は下がる。
- 付属品や保証書が無いと買取価格は下がる。
- リサイクルショップや出張買取サービスは避ける。
これらが高値で買取りしてもらえるポイントになります。
それからギターやベースに関してですが、アーティストモデルやフライングVやワーロックといった個性的な形をした変形モデルは買取価格が安くなるそうです。(意外と需要がないからだそうです)
高値で売れるのはストラトやレスポールといった所謂ノーマルと言われる形のものらしいので、こちらも参考にしてみて下さい。