ここでは、クラリネットのリードケースについて、そもそもリードケースの役割とは何か、リードケースの正しい使い方など、基本情報をご紹介します。
クラリネットのリードケースには、大きく分けてプラスチック製とガラス製のリードケースがあります。それぞれの特徴やメリット、デメリットの他に、
リードケースの正しい使い方についてもご紹介していこうと思います。
さっそくリードケース役割についてご説明していきます。
リードケースについて知っておくだけで、リードの寿命が伸びると言っても過言ではないため、知っておきたい情報です!
目次
クラリネットのリードケースがリード品質を保つ要
クラリネットの音色や吹き心地を大きく左右するリード。
クラリネットを演奏する時に、その時に吹いているリードだけでなく、選んだいくつかの吹きやすいリードを持っていると大変便利です。
そのためには、吹きやすいリードを保管する必要があります。
それがリードケースと呼ばれるもので、使用していないリードをいつでも使用できるように保管しておくためのものです。
リードケースには2つの役割があります。
- リードを携帯する時に守る
- リードのコンディションを元の状態に戻す
リードの状態は、リードの保存状態で変わってきます。
良い状態で長く使用したい場合は、リード購入時のプラスチックケースに入れたままにせず、クラリネット専用のリードケースを使いましょう。
購入時のプラスチックケースは、新品のリードを持ち運ぶには良いかもしれません。しかし、使用後のリードを元の状態に戻すという役割には乏しいため、リードケースの使用をオススメします。
次にリードケースの正しい使い方について詳しく説明していきます。
リードケースで乾燥を防ごう
リードケースというと、ただ単にリードを保管したり、持ち歩いたりするために使用するんじゃないの?と思っている方もいらっしゃると思います。
そうではありません。
先ほどの項目でも、「リードを守る役割がある」と書きました。
リードの先端はとても薄いため、練習した後、急速に乾燥すると先端が波打ちます。こうなれば、もうリード本来の力は発揮できません。
それを防ぐのが専用のリードケース。
リードケースを使うことにより、リードの寿命は長持ちします。
リードケースもたくさん種類が販売されています。
中には、キャラクターが施された可愛いものもあり、そういったものを使うのも良いですが、リードケースの正しい役割や使い方を理解し、リードを長持ちさせるための機能的なリードケースを選びたいところですね。
さて次は、リードケースにはリードを守る役割があるという点を踏まえ、プラスチック製とガラス製、2種類のリードケースについて、それぞれのメリットデメリットを見ていきましょう。
どちらがよりリードの保管に向いているでしょうか。まずはプラスチック製のケースです。
プラスチックリードケースは破損する可能性が低いがリードを傷つける可能性も
プラスチック製のケースはケース内にリードを挿して保管します。
メリットはひとつひとつリードを挿しこむので、折り重なることがない点です。逆に、ガラス製のケースはリード同士がケース内で重なってしまう可能性があります。
また、価格もお手ごろで軽量なので、持ち運びに向いています。
万が一、落とした場合でも、破損する可能性が低いのです。
デメリットは挿し込むときに、リードを傷つける可能性があるという点です。気をつけて慎重にいれましょう。
<プラスチックリードケースのメリット>
- ひとつひとつリードが挿しこめて折り重なることがない
- 価格がお手頃
- 軽量で持ち運びがしやすい
- 落としても破損する可能性が低い
<プラスチックリードケースのデメリット>
- リードを挿しこむときに、リードを傷つける可能性がある
続いて、ガラス製のケースについてご紹介します。
ガラスリードケースは破損しやすいが、リードの保存状態が高い
ガラス製のケースのメリットは、ガラス板とクッション板でリードを挟み保管するため、波打ってしまったリードを平らに直すことができ、リードをより真っ直ぐな状態で保つことができます。
どういうことかというと、演奏に使用したリードは、マウスピースの形に沿って曲がっているんです。そんなうねりに対してアプローチし、修正する役割もあるようです。
デメリットは、価格が高価な点と、ケースを落とした場合に破損する可能性が高まるという点です。また、蓋を閉める時にリードが重なっていたりすると割れてしまうので注意が必要です。
<ガラスリードケースのメリット>
- 波打ったリードを平らに直す
- リードをまっすぐな状態に保つ
<ガラスリードケースのデメリット>
- 価格が高価
- ケースを落とした場合に破損する可能性がある
- 蓋を閉める時にリードが重なっていたりすると割れてしまう可能性がある
さて、次の項目では、それぞれの材質でオススメのケースについてみていきましょう。
ガラスケースでおすすめ
ここでは値段もお手頃な2つのメーカーのガラス製リードケースをご紹介します。
GALAXのリードケース
- 低価格で高級感のある、しなやかな手触りが特徴。
- 厚みもあり、安定した状態でリードの保管、持ち運びが可能。
- シンプルなブラックでケース内にはリードを守るクッション付き
ヤマハリードケース
- 合皮張りの高級感あふれるデザインと、ガラス面でリードを優しくしっかりと保護する
- リードをガラス面とソフトな素材で包みこむように保護するため、リードを傷つけることなく収納が可能。
- また、ガラス面に押し付けるため、リードの反りを抑える効果あり。
プラスチックケースでおすすめ
ここでは、プラスチック製のおすすめケースを2つご紹介します。
セルマーのリードケース
- ブランドロゴがついており、カラーバリエーションが豊富
- 値段もお手頃で中高生でも購入しやすい
- 日本の気候に対応するための『通気口』があり、リードケース内を清潔に保つことが可能
ヴァンドレンのリードケース
- リードが長持ちするように、リードが接地する面に通気性を良くするための溝がある
- リードを入れる部分の仕切りに番号表示があり、リードを区別しておくことが可能
ヤマハのリードケース
- リードの差し込み過ぎを防ぐ、ストップ機能付き
- リードを安全に独立して収納できるリードテーブル
- リードの出し入れがしやすい前面開放のデザイン
- テーブル両サイドの反転ツマミ付きで、両面のリードを取り出しやすい
メーカー | GALAX | ヤマハ | ヤマハ | ヴァンドレン | セルマー |
ケース | ガラス | ガラス | プラスチック | プラスチック | プラスチック |
特徴① | しなやかな手触りで高級感がある | 合革張りで高級感 | リード差し込み防止にストップ機能が付いている | 通気性を良くするためにリード接地面に溝がある | カラーが豊富 |
特徴② | 低価格 | ガラス面でリードを保護 | 安全に収納できるリードテーブル | リードを入れる仕切りに番号表示がある | 価格がお手頃 |
特徴③ | リードを守るクッション付 | ガラス面とソフト面で包みリードを保護 | 出しやすい全面開放デザイン | 気候に対応するため通気口が付いている | |
特徴④ | リードの反りを抑える | 反転ツマミ付きで両面のリードが取り出しやすい |
まとめ
さて、ここでは、クラリネットのリードケース について、正しい使い方や役割についてみてきました。
ここまでみてきた内容を簡単にまとめておきます。
- リードは元々のプラスチックケースではなく、専用のリードケースに保管すること
- リードは乾燥すると痛みが早いため、リードケースで管理するのが良い
- リードは使用後、マウスピースに沿った形状に変形してしまうため、ガラス製のケースに入れておくと、元の状態に戻す役割あり
プラスチック製のケースは安価で手に入れやすいですが、リードにとってのオススメはガラス製のリードケースでしょう。
使用後はガラス製のケースに保管し、特にリードの先端が曲がってしまわないように保管するのが大切です。
最近では木製の通気性に優れたタイプや湿度管理などができるデジタルな新しいタイプのケースも販売されてきています。
リードは植物から作られており、「リードは生き物」と言われるくらい、天候や湿度によって日々状態が変化するものです。ベストな状態に保つためには、リードケースで正しい保管方法のもと、保管・管理することが重要です。
リードケースなんてどれも同じ!と思っていた方も、改めてリードの保管方法について考えてみてみましょう。ケースに入れるだけでリードが長持ちするなら、ケースを持たない手はないですね。また様々なデザインや材質のリードケースが発売されているので、ぜひお気に入りのリードケースを探してみてください。
ここまでで何か役にたつ情報はありましたでしょうか。皆様の上達のお手伝いとなりましたら幸いです!