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ピッチ補正ソフト・studio one 4 melodyne(メロダイン)の使い方!


最近はプロ、アマ問わずピッチ補正ソフトを使用することが多くなりました。代表的なピッチ補正ソフトには「オートチューン」「メロダイン」があります。

ピッチ補正ソフトは、録音の際にズレてしまった歌の音程を修正するソフトです。このソフトがあれば、誰でも完璧な音程で歌を録音することが可能です。

ここではStudio One 4でのmelodyne(メロダイン)の使い方を初心者にも分かり易く解説していきます。

まずはメロダインの基礎知識から始めます。

Studio One 4でのmelodyne(メロダイン)の基礎知識

メロダインはCelemonyから販売されているピッチ補正ソフトです。

Studio One 4 Professionalにはプラグインとして搭載されていますが、この他のグレードには搭載されていません。

Studio One 4 PrimeやArtistでメロダインを使用したい場合は、メロダインを購入しプラグインを追加する必要があります。

またメロダインは30日間の無償トライアル版が公式サイトで配布されています。Windows版とMac版がありますので、これからメロダインの購入を考えている方は1度、試してみるのも良いと思います。

ピッチ補正とは

これは歌唱や演奏で音程が外れてしまった箇所を部分的に、意図した音程に修正することです。DAWソフトに録音した波形データを読み込み、ズレたピッチをマウスで簡単に修正が可能です。

メロダインはボーカルのピッチを補正するのに使用するだけではなく、ボーカル以外にもギターやベースなどのピッチを補正をすることもできます。

ギターなどの楽器のコード(和音)の解析もできるのがメロダインの最大の特長です。

また、録音した音を細かく分割する機能も搭載しているので、音符の長さを間違ってしまった時は、それを修正することも可能です。

続いてはメロダインの設定方法を解説していきます。

Studio One 4でのmelodyne(メロダイン)の設定方法

メロダインは読み込む楽器の種類によっては「Algorithm」の設定が必要になります。

自動で適切な設定で読み込む、デフォルトの「Automatic」でも、ほぼ問題なく読み込みますが、もしも上手く読み込まない場合は自分で設定する必要があります。

読み込みの設定方法

  • 歌などの単音楽器→Melodic
  • 和音の読み込み(ギターやピアノなど)→Polyphonic Sustain
  • ドラム・パーカッション→Percussive

以上のように設定して下さい。

続いてはメロダインの使い方を解説していきます。

Studio One 4でのmelodyne(メロダイン)の使い方

メロダインを使用してピッチ補正を行う際は、まず画面左側のトラックリストから読み込みたいトラックの「Rec」を点灯させ、再生すると読み込みを開始させます。

読み込ませるとメロダインに読み込んだデータと編集が反映されます。メロダインで読み込んでいる部分は、トラックの波形を編集してもメロダインに読み込まれているデータが再生されます。

※メロダインで読み込み後に、トラックの波形編集をした場合は再度読み込みをしないと反映されません。

読み込みが完了したら、各ツールを使ってピッチ補正を行うことができます。

メインツール

マウスポインタの位置でノートの音程を上下に動かしたり、分割したり、長さを変更することができます。自動でツールの形が切り替わるので、Protoolsのスマートツールに似たイメージです。

ピッチツール

ノートを上下に動かしたり、揺れを均一化、真っ直ぐにする時に使用するツールです。その他、ノートとノートの音程の繋がりを滑らかにすることもできます。

フォルマントツール

フォルマントを使用すると、男性の声を女性のような声に変化させることができます。音程上下が激しい時の声質補正にも使われます。

音量ツール

ノートをミュートしたり音量を上下させるツールです。歌の中で極端に大きい音を小さくしたり、和音の余計な音を消すのに使用します。

タイムツール

ノートの発音タイミングや語尾の長さの調整できます。ボーカルエディットにおいては、波形編集で修正不可能な箇所で使用する機能です。

ノート分割ツール

ノート同士を1つにまとめたり、ノートを分割できます。歌のしゃくり調整など、ノート分割に必要な場面は多いので使いこなせるようにしましょう。

  • 主に使用するのはメインツール、ピッチツール、ノート分割ツール
  • トラックの波形を編集したら再読み込みをし反映させる
  • 再読み込み後は必ず上書き保存する

この3つのポイントに注意しながら使用するようにして下さい。特に上書き保存は、こまめにするように心掛けて下さい。

続いては各ツールの使用方法について解説してきます。

Studio One 4でのmelodyne(メロダイン)の各ツールの使い方

ピッチ補正ツール

写真の赤色の横線は録音したデータ。4本の縦線が1小節を4分割したグリッド線。写真左側の英数字が音程になります。

ピッチ補正ツールは赤色の横線をマウスで上下させピッチ(音程)を上下させます。こうすることでズレたピッチを補正することが可能です。

余談ですがピッチ補正ツールで全ての録音データのピッチを調整し、別トラックにコピーしハモリ・パートを作成することも可能です。多少、音楽理論を理解していないといけませんが、おすすめの使い方です。

分割ツール

こちらは録音データ(赤色の横線)を分割してしまう機能です。4分音符を録音するところを、ミスをして符点4分音符にしてしまった時などに、ミス部分をカットすることが可能です。

メロダインの詳しい使用方法を解説している動画がありますので是非、参考にしてみて下さい。

まとめ

ピッチ補正ソフトには様々な種類がありますが、メロダインとオートチューンさえあれば初心者でもハイクオリティーな作品を制作することが可能です。

そして、現在はプロでもピッチ補正ソフトを使用するのが、当たり前になっています。

現在のCDの音源は歌唱や演奏を録音したものではなく、ソフトを駆使し音を切り貼りして作り上げていく時代になりました。

個人的な意見ですが、この手のソフトは(特にプレイヤー志向の方は)あまり頼らず、歌唱や演奏技術を磨いた方が良いと思います。

最近のプロでよく目立つことがCDの演奏は素晴らしいものの、ライブではアマチュアと変わらないような演奏になっていることです。これはDAWソフトとピッチ補正ソフトに頼りすぎた結果です。

ピッチ補正ソフトを使用すると、独特のサウンドになるので補正をしたことが意外と分かってしまいます。限られた時間内で納期が差し迫っている時には、メロダインやオートチューンを使用するのも良いかもしれませんが、そうでない場合はあまりピッチ補正ソフトには頼りすぎないようにした方が良いと思います。

ピッチ補正ソフトに頼りすぎてしまうと、歌唱力や演奏力が向上しませんし、データの切り貼りでは音楽を楽しむことも出来なくなってしまいます。CD制作の際に使用し、デモ音源を作る時には極力、使用を避けた方が良いと思います。

  • ズレたピッチを修正するだけでなくハモリ・パートも作成可能
  • 1つの音を分割してしまうことも可能
  • ピッチ補正ソフト独特のサウンドになる

この記事をメロダインを使用する際の参考にしてみて下さい。