近年は、iPodやmp3プレイヤーの普及により、mp3ファイルで音楽を聴くことが多くなりました。
少し前までは専用のソフトを使用し、CDの音源をmp3に変換(圧縮)してiPodやmp3プレイヤーに取り込んでいましたが、最近はオンラインでも簡単に変換することが可能になりました。
ここではWAVとmp3の違いを紹介しながら、オンラインでWAVをmp3に変換する方法を初心者にも分かり易く解説していきます。
まずはWAVとmp3の違いについてから始めます。
WAVとmp3の違い
名称 | WAV | mp3 |
正式名称 | Waveform Audio File Format | MPEG-1 or MPEG-2 Audio Layer III |
拡張子 | .wav .wave | .mp3 |
MIMEタイプ | audio/vnd.wave, audio/wav, audio/wave, audio/x-wav | audio/mpeg, audio/MPA, audio/mpa-robust |
種別 | 音声 | 音声ファイルフォーマット |
前書き | WAVまたはWAVE(ウェーブ、ウェブ) (RIFF waveform Audio Format) は、マイクロソフトとIBMにより開発された音声データ記述のためのフォーマットである。RIFFの一種。主としてWindowsで使われるファイル形式である。ファイルに格納した場合の拡張子は、.wav。 | MP3(エムピースリー、英: MPEG-1 Audio Layer-3)は、音響データを圧縮する技術の1つであり、それから作られる音声ファイルフォーマットでもある。ファイルの拡張子は「.mp3」である。本フォーマットでは、1411.2 kbpsで収録されている音楽CD規格のPCMなどを、後述する範囲内で任意のビットレートやサンプリング周波数等を設定し、圧縮することができる。 |
相関プログラム | ALLPlayer, VLC media player, Media Player Classic, MPlayer, RealPlayer, Winamp. | VLC media player, MPlayer, Winamp, foobar2000. |
WAVとmp3の違いは表の通りですが、もう少し分かり易く解説したいと思います。
WAVファイル
WAVはPCM音源と呼ばれ、非圧縮のデジタル音源のフォーマットです。(WAVEとも呼ばれます)
音を圧縮しない為、CDの音質とほぼ変わらない音質です。しかし、音の情報量が多いので、ファイルサイズが大きくなり音楽プレイヤーに取り込むことは不可能というデメリットがあります。
例えば、5分の曲のファイルサイズが50MB(mp3であれば5MB)にほどになります。
mp3ファイル
圧縮されたデジタル音源のフォーマットです。人間の聴き取りにくい音域などのデータをカットすることにより、高い圧縮率を得ることが可能です。人間の聴覚心理を利用した非可逆圧縮方式を採用しており、CD並の音質を保ったままデータ量を約1/11圧縮します。
WAVファイルは5分の曲で50MBですが、MP3ファイルであれば5MBほどに抑えられます。
また、非可逆圧縮方式を採用してることによって、WAVをMP3に変換させた音と、WAVのファイルサイズを落とした音を比べると、同じファイルサイズでもMP3の方が圧倒的に音質は良くなります。
CD-Rに保存する場合はWAV、mp3のどちらでも保存可能ですが、この場合は音質の良いWAV形式で保存することをおすすめします。
続いてはオンラインでWAVをmp3に変換する方法について解説していきます。
無料でWAVをmp3にオンライン変換する方法
オンラインでWAVをmp3に変換するサイトは沢山ありますが、その中でもおすすめなのがOnline Audio Converterです。このサイトは変換の速度も非常に速いので、スムーズに変換できます。
他にもオンラインmp3変換が可能なサイトがありますが、動作が遅かったり(全く動かない場合もあります)関係の無い海外サイトに飛ばされるようなものもありますので、Online Audio Converterを使用することをおすすめします。
Online Audio Converterの使い方
- 「ファイルを開く」からmp3に変換したWAVファイルを選択
- 1番左側の「mp3」をクリイック
- 「変換」をクリック
②の品質のフェーダーは標準の128kbpsが一般的ですが、PCや音楽プレイヤーの容量に余裕がある方は最高品質の320kbpsでも良いと思います。
変換が終わるとダウンロードリンクが表示されますので、あとはダウンロードするのみです。
続いては無料ソフトを使用したWAVのmp3変換方法を解説します。
無料ソフトを使用したWAVのmp3変換方法
オンラインmp3変換サイトは、いつ閉鎖されるか分かりません。オンライン変換は便利ですが、個人的には無料の音声変換ソフトを使用することを、おすすめします。
個人的におすすめのソフトはSwitchという無料ソフトです。(リン先からダウンロードが可能です)リンク先の「無料ダウンロード」をクリックするとインストーラーがダウンロードされます。
このSwitchはWAVをmp3にするだけではなく、mp3をWAVにすることも可能な上に、あらゆる音声ファイルを様々な形式に変換することができる便利な無料ソフトです。
Switchの使い方
Switchをインストールして起動すると写真のような画面が開きます。
- 「ファイルを追加」から変換したいWAVファイルを選択
- 左下の「フォーマット」から「mp3」を選択
- 「出力フォルダを開く」で保存先を指定
- 右下の「変換」をクリックして変換開始
Switchの使い方は以上の通りです。変換が終了すると、指定したフォルダにmp3変換されたファイルが保存されています。
「フォーマット」でmp3以外のファイルを選択すると、その形式で変換することも可能です。
Switchはファイルを一括で変換したり、DVDから音声を抽出する機能もついています。また、Youtubeからダウンロードした動画ファイル(mp4やAVI)をmp3に変換して音声データにすることも可能です。
オンライン変換も便利ですが、こちらのソフトも持っていて損はしませんので興味のある方は1度使ってみて下さい。
続いては音声ファイルが再生できない場合の復元方法を解説していきます。
音声ファイルが再生できない場合の復元方法
WAVや、mp3などの音声ファイルが突然、再生できなくなることがあります。
再生できない主な原因
- 音声ファイルの破損
- ファイルを開けるアプリが無い
- ウィルスの攻撃
この3つが主な原因です。多くの場合が音声ファイルの破損か、ファイルを開くためのアプリが無いことが原因です。
音声ファイルの復元方法
Data Recovery Wizard Professionalというソフトを使用して復元する方法があります。
- 最初画面で復元したいファイルの元場所を選択して「スキャン」をクリックしてください。そうすると選んだディスクのスキャンを始めます。
- スキャンが終わったら、画面の上部メニューで「フィルター」をクリックしてください。そして、展開されたリストでファイルの種類を選択してください。検出されたファイルを全部確認することができます。
- 復元したいファイルを選択してから「リカバリー」をクリックしてください。選択されたファイルの保存場所を指定して復元を終わります。ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。
- この手順で復元することが可能です。
- しかし、個人的にはソフトをインストールし、スキャンをする手間を考えると、もう一度ファイルを作成した方が早いと思います。
- 復元はファイルの作り直しをすることをおすすめします。
まとめ
音声ファイルの形式について解説してきましたが、初心者の方はWAVやmp3の細かい形式は気にせず、CDの曲を音楽プレイヤーに取り込むにはmp3にする必要があるとだけ覚えておいて下さい。
そして、オンラインやソフトでのmp3変換に慣れてきましたらmp3でも音質の違いがあり128kbps(標準)と320kbps(高品質)を好みの設定に変えてみるようにしてみて下さい。(標準音質と高品質の違いは、殆ど分からないレベルです)PCや音楽プレイヤーの空き容量を考量して、音質を決めると良いと思います。
- iPodやmp3プレイヤーに取り込む場合はWAVをmp3に変換する
- WAVをmp3にする場合は128kbps(標準音質)がおすすめ
- CD-Rに保存する場合はWAV形式
- Switchがあればファイルの一括変換や他の形式への変換も可能
WAVのmp3変換は、これらのポイントに注意して行って下さい。
この記事をmp3変換の参考にしていただけたらと思います。