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篠笛

篠笛の分かりやすい運指表と指の置き方!打ち指と指上げのタイミングややり方も詳しく


篠笛は細めの篠竹に、歌口と指穴を開けただけのシンプルな構造の和楽器です。

篠笛には吹き方や運指など様々な奏法が存在します。

一般的な7孔の篠笛の基本的な運指や、打ち指や指上げといった特殊奏法のやり方を詳しく解説していきます。

まずは基本的な運指から始めたいと思います。

篠笛の運指表

篠笛の音域は2オクターブ程あり筒音、呂音、甲音、大甲音に分かれています。

各音の運指表は以下の通りです。

筒音の運指表

引用元:和楽器ひろば

※●は指穴を塞ぐ。◯は指穴を開ける。

篠笛で一番、低い音を筒音(つつね)と言います。

筒音の音を出す場合は、できるだけ丁寧に軽く息を入れて、低音を響かせるように吹くことが大切です。

筒音のラは五線譜で表すと、この音域のラの音になります。

初心者の場合、この「筒音」は出すのが難しいので「甲音」を先に練習したほうが良いでしょう。

呂音の運指表

引用元:和楽器ひろば

こちらは呂音(りょうおん)の運指表になります。呂音は篠笛では低い音域のドレミファソラシです。

呂音は息を柔らかく、やや下気味に吹くと出やすくなります。

五線譜で表した呂音の音域です。

馴染みのあるドレミファソラシの音域が呂音になります。

甲音の運指表

引用元:和楽器ひろば

甲音は呂音(かんおん)より1オクターブ高い音域の、ドレミファソラシになります。

甲音は息をやや硬く、上げ気味に細く絞って吹くと出やすくなります。

甲音を五線譜で表すと、こちらの音域になります。

大甲音の運指表

引用元:和楽器ひろば

大甲音(だいかんおん)は甲音よりも、1オクターブ高い音域のドレミファソラシです。

大甲音は五線譜ですと、こちらの音域になります。甲音と大甲音は、篠笛が非常に綺麗に響く音域でもあります。

※大甲音はアラビア数字の上に「・」が付きます。

大甲音は甲音より息をさらに硬く、細く、強く、正確に当てないと出ない音域です。 5、6以上の音は、出すことが大変難しくなります。

指の置き方

篠笛を初心者の方によくあることなのですが、リコーダーのように指先で指穴を押さえてしまうことがあります。

篠笛の指穴は指先で押さえてしまうと、非常に演奏しにくくなりますので、正しい押さえ方を身に付けることが必要です。

基本的な押さえ方

篠笛は左手は指先の腹で押さえ、右手は指先で押さえず、第一関節と第二関節の中間で押さえます。

メリ音の押さえ方

メリ音(音程を♭させる)は指を少しだけ開いて出します。

例えば「三メ」や「3メ」は右手中指をそらせて、隙間を前側に開けます。

「七メ」や「7メ」は左手人差し指を左に少しずらして隙間を開けます。

メリ音を出す時には、指の隙間を開けすぎないよう音程に注意して下さい、

基本的には半音下げた不安定な音ですが、表情豊かで美しい篠笛ならではの大切な音です。

カリ音の出し方

カリ音(音程を#させる)は運指で出す音ではなく、篠笛を外側に回して出します。

篠笛は角度を変えて吹くことで音程が変わります。

因みに篠笛を内側に回してメリ音を出すことも可能です。

打ち指と指上げのタイミングとやり方

篠笛では、同じ音が続くときに「タンギング」(舌で音を区切ること)を行わないのが基本です。

その代わりに指孔を開けてすばやく戻したり、開いた指孔を一瞬閉じたりして音を区切ります。

この奏法を「指打ち」と言います。

打ち指のやり方

指打ちとは、押さえている指を上げ下げして指穴を打って、音を切ることです。

通常は音を切るすぐ下の音を指打ちします。

例えば五の音を3回鳴らす時には、一息で吹きながら、左手の中指で押さえている指穴を2回打ちます。この時に途中で息継ぎはしません。

この動作をゆっくりすると「五・六・五・六・五」と聞こえますが、素早く指を動かしている「五・五・五」と聞こえるように練習を繰り返して下さい。

メロディーを装飾する場合の指打ち

篠笛の演奏では、メロディーを装飾する時に指打ちを使用します。

素早く音を切る感じではなく、曲調に合った速さで、曲調に合った指打ちを入れます。

この場合の指打ちは、どの箇所にどのようなニュアンスの指打ちを入れるかは決まっていませんので、自分の感覚で指打ちを入れてみると良いと思います。

まとめ

篠笛の呂音と甲音は運指表をよく見てみると、お分かりになると思いますが、押さえ方が全く同じです。

篠笛は息の吹き方で低音と高音を分けて鳴らす楽器です。

運指の練習と一緒に、呂音と甲音を鳴らす練習もしてみて下さい。

またメリ音やカリ音は、あまりフォームに拘り過ぎないようにし、正確な音を耳で判断するようにして下さい。

篠笛は楽器の性質上、耳を使って演奏しなければならない部分が非常に多いです。

打ち指や指上げは基本的な運指をマスターしたら、リズムやスピードに意識して楽曲に合うように工夫してみて下さい。

この奏法も最終的には耳(音感やリズム感)が大切なので、鳴っている音を聴きながら演奏できるように、練習を積み重ねて下さい。

  • 運指練習と一緒に各音域の吹き方 も練習。
  •  メリ音とカリ音はフォームよりも音程重視。
  •  打ち指と指上げはリズムとスピードを意識する。
  •  篠笛は耳を使って演奏する。

以上のことを篠笛の練習に役立ててみて下さい。