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トライアングルの紐の持ち方!ビーターの構え方や綺麗な音色を出すための練習方法についても


トライアングルは小学生の頃に、誰もが一度は演奏したことがある楽器だと思います。

トライアングルは中世から存在する古い楽器であり、意外と知られていませんがサウンドを変化させる為の様々な奏法もあります。

また音量をコントロールするのが非常に難しく、複雑なリズムも要求される為、実は演奏するのが、とても難しい楽器でもあります。特にクラシック音楽を演奏する際は高度な技術を要します。

今回は紐のかけ方やビーターの使い方、トライアングルの練習法を解説していきます。

まずはトライアングルの紐のかけ方から始めたいと思います。

トライアングルの紐のかけ方

トライアングルを演奏する際は、トライアングルの上部に紐や糸を結び付け、片手の指に掛けて吊り下げます。

使用する紐は特に決まってはいませんが、トライアングルの重さに耐えられるものを選ぶようにして下さい。

主に使用される紐の種類は、ビニール紐やテグスと呼ばれる釣り糸の3号〜4号です。

ただし、あまりにも細過ぎる紐は耐久性がない上に指が痛くなりますので、怪我防止の為にも避けた方が良いです。

紐の長さは演奏しやすい長さに調整するようにして下さい。

続いてはトライアングルの正しい紐の持ち方を解説していきます。

トライアングルの正しい紐の持ち方

トライアングルを持つ際の基本的なフォームやコツなどを詳しく解説していきます。

まずは基本的なフォームから始めます。

基本のフォーム

トライアングルの紐の持ち方は、利き手にビーター(トライアングルを叩く金属製の棒)を持ち、反対の手の人差し指をトライアングル本体の紐の輪に通すのが基本的なフォームです。

トライアングルの持ち方は紐の長さや、指かけや専用のクリップの有無により違いがありますので、紐の持ち方に決まりはありませんが、トライアングルを持つ手を握った時に、トライアングル本体に指が触れて、ミュート(消音)できる状態が理想です。

ミュートがしにくい場合

ミュートがしにくい場合は紐を短くしてみるなど、紐の長さを調整してみてください。

紐の長さは手の大きさに合わせることがポイントですので、自分の手に合った長さを探してみて下さい。

響きを良くするフォーム

トライアングルの鳴りを良くする為に、紐の輪を広げるようにし、数本の指を紐に通して持つフォームもあります。

この持ち方をするとトライアングル本体と紐の接触面積が少なくなり、響きが良くなります。

トライアングルの正しい向き

三角形の面と体の正面が平行になるようにし、トライアングルの切れ目は、本体の持ち手側に来るように持った方が幅広くいろいろな奏法に対応出来ます。

※トライアングルの切れ目を上にしてしまうと、紐が外れて落ちてしまいますので注意して下さい。

トライアングルが回転しない持ち方

トライアングルを持つ際に、慣れないうちは三角形本体が回転してしまうことがあります。

紐に通す指とトライアングルの三角形の面が平行になるようにすれば輪の角度が90度で、ちょうど三角形の面と体の正面が平行になります。

これは演奏に関わる非常に重要なことですので是非、参考にして下さい。

続いてはビーターの構え方について解説していきます。

ビーターの構え方

ビーターとはトライアングルの三角形本体を叩いて音を出す金属製の棒です。

このビーターにも種類(辺の長さや直径)があります。小さな音を出す時には、通常より軽いビーターが使われるなど、曲調や求められる音量などによってビーターを使い分けます。編み針、その他 木製のビーターを作曲家が要求することもあります。

ビーターの持ち方ですが特に決まった持ち方はありません。

多くのトライアングル奏者は親指と人差し指で軽く挟んで、残りの指は軽く添える感じて持っていますが、自分が一番叩きやすいと思う持ち方で問題ありません。

また、どのような音を出すかにより、その都度ビーターの持ち方を変えても良いでしょう。

続いては綺麗な音を出すための叩き方を解説していきます。

綺麗に音を出すための叩き方

まずトライアングルの構え方ですが、トライアングル本体の持ち手が胸の高さくらいが良いでしょう。トライアングルを叩く位置が見えれば問題ありません。

指揮者がいる場合は少し高めに構えて、指揮者とトライアングルを叩く箇所が両方見えるようにした方が理想的です。

そしてトライアングルの叩き方ですが、実は叩き方の決まりはありません。

一般的な叩き方としては、トライアングル三角形の底辺の真ん中辺りを叩いたり、斜辺の真ん中辺りを叩くことが多いです。

「トライアングルのどこをどう叩くと、どんな音が出るのか?」

を自分なりに認識して叩くことが大切ですので、トライアングルの色々な箇所を叩いて試して、音の違いを把握するようにしましょう。

斜辺を叩くか底辺を叩くかでも音は違いますが、辺の中央を叩くか角を叩くかでも音が違ってきます。

また、トライアングル本体に対してビーターを垂直に打ちつけるか、斜めに打ちつけるかでの違いもあります。斜めに打ちつける方が、音が柔らかくなります。

それから強く叩くか、弱く叩くかでも音が変わります。あまりにも強く叩くと音が割れますし、弱過ぎると客席まで届きません。

トライアングルを演奏する際のポイントは客席まで届く音量を意識しつつ、音が割れない叩き方です。

トライアングルの綺麗な音とは音割れしていない音が基本ですので、叩く強さに気を付けると綺麗な音が出せるはずです。

次はトライアングルの練習方法について解説していきます。

練習方法

まずはトライアングルの楽譜に使われる記号から解説していきます。

トライアングルの楽譜の○はオープン、+はクローズの記号になります。

オープン

ミュートせず普通にトライアングルを叩いて出す音です。

クローズ

トライアングル本体に手を触れ、震動を押さえて出す音です。

このオープンとクローズを繰り返す練習がトライアングル奏法の基本です。

譜面を参考に繰り返し練習してみて下さい。

メトロノームに合わせて練習すると、合わせないで練習した場合よりも遥かにリズム感が良くなりますので、練習にはメトロノームの使用をおすすめします。

更にトライアングルロールと呼ばれる連打奏法も練習すると良いでしょう。これはドラムロールのトライアングル版です。

基本的にはトライアングル三角形の内側にビーターを挿し込み、本体の切れ目の無い隅付近の二辺を、内側から素早く往復させてビーターで交互に打ちます。

一定の強さと、リズムに沿った速さで叩き続けることが理想ですので、こちらもメトロノームに合わせ繰り返し練習するようにしましょう。

トライアングルロールのコツは、トライアングルの頂点付近を使うと、ビーターを左右に振ることになるので、強さととリズムが一定になります。

これらの基礎練習をしつつ楽曲の練習もするようにしてみて下さい。

まとめ

トライアングルは見た目はシンプルな楽器ですが、様々な奏法が存在し意外と演奏するのが難しい楽器だということが、お分かりいただけたかと思います。

明確な持ち方や叩き方の決まりもありませんので、耳を使って演奏することが重要です。

トライアングルを使用した名曲にフランツ・リストのピアノ協奏曲第一番の第三楽章があります。この曲はトライアングル協奏曲とも呼ばれており、トライアングルの独奏パートもありますので、機会がありましたら聴いてみると勉強になると思います。