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ギター

自作におすすめのギターシールドケーブル10選!1芯と2芯の違いと必要な物をまとめたよ


エレキギターで音を出すために、ギターとアンプをつなぐ役目をするのがギターシールドケーブル。

ギターを選ぶときは、一生懸命性能を勉強したり気に入ったデザインを見つけたり、ギターごとの違いを意識しますが、必需品のギターシールドケーブルは見ただけでは性能はわからず、説明書を見なければせいぜい値段と色、カールしているかストレートか、プラグがL字かまっすぐか、くらいの違いがわかるだけです。

でも、音を出すのにジーっというノイズやガリガリっていう接触不良の雑音が出てしまっては、せっかくいいギターやいいアンプを買っても台無しです。

今回はより良い音をより少ない出費で手に入れるために、ギターシールドケーブルを、買うのではなく自作することについてご説明しましょう。

ギターシールドを自作するのに必要な道具

実はこのギターシールド、結構失敗作もあったりすぐ断線してノイズに悩まされる場合もあります。何回も買いなおすとそれはそれで結構な出費になるので、それならば長持ちするいい物を自分で安く作っちゃおう」となるわけです。

でも自作となると、それなりの知識と技術が必要で、それが面倒な人は市販品を購入することをおすすめします。

自作するのに必要なのは、ギター用ケーブル、モノラルプラグ、半田ごてと半田、ワイヤーストリッパー、ニッパーです。

作業するための台座(万力のように固定させるもの)があると便利です。

万力は大げさだという人は、プラグが動かないように固定できればよいので、例えばエフェクターのジャックにプラグを指して固定するというテクニックもあります。

いざツールが揃うと、さてどのようなケーブルを使えばよいのか? 選び方は次の項目で。

ギターシールドを自作するときのケーブルの選び方

ギターシールドは前にも書いた通り音を出さないとその性能はわかりませんが、楽器店で購入するときにそのシールドで試奏する人はおそらくゼロではないでしょうか。

既製品などは値段的にも1,000円程度のものから10,000円程度まで幅広く、正直「安くてもいいや」と考える人も多いことでしょう。

自作する場合にはシールド自体は1メートルあたり100円台からありますので、失敗することも考えてまとめて長めに購入しておくことをおすすめします。

ギターシールドケーブルの素材を選ぶのに、ポイントは次の4つ。

長さ 練習するスタジオや本番のステージでのアンプとの距離などで重要
黒、赤、青、白などあって、これは個人の好み
形状 カールコードとストレートコード
メーカー、型番 評判を事前チェック

自作におすすめのギターシールドケーブル10選

せっかく自作するのですから、素材はいい物を選びたいですね。完成品は買ったら高価でも、自作なら3~5割程度は安く抑えられると期待できます。どのケーブルを選ぶかによって音の太さ音量のニュアンスが変わるようなので、ここでは自作におすすめするケーブルブランドをご紹介しましょう。

BELDEN

アメリカで100年以上の歴史を持つネットワーク機器メーカー。ギターシールドケーブル用には「#8412」「#9395」「#9778」「#8410」が人気です。8412は後述する2芯構造でノイズに強くエレアコ向け、9395は中音域に強いためヘビー系向け、9778は中~高音域が強く、8410は高音域が強いという特性があるそうです。演奏するジャンルで選ぶのがよさそうです。

CANARE

カナレは日本の音響ケーブルメーカー。耐久性と価格の安さが人気で、どのようなジャンルの音楽にも安定した音質を提供してくれます。日本のアマチュアギタリストには定番になっているみたいですね。

Free The Tone

もともと一部プロミュージシャンのためだけに作っていたシールドですが、今は一般の愛好家も購入できるようになりました。楽器自体の生音に近いサウンドを出すというコンセプトで製造されています。お値段は結構高めです。

オヤイデ

日本のオヤイデ電気が作るケーブルで、60年以上の歴史を持つ老舗です。NEOというブランドで3種類のケーブルが販売されていて、1m700円程度と他と比べると少し高め(?)ですがパフォーマンスは高そうです。プロミュージシャンにも愛用されていますね。

モガミ

長野にあるモガミ電線が作るギターケーブル。1mあたり130円程度からととても安く、ついついたくさん買ってしまいそうです。安いだけでなく評価も高く、安心して使えるようです。

Van damme

イギリスの高性能ケーブル。「ありのままを伝える」が基本理念らしく、音楽に限らず医療用にも使われる高い信頼性があるメーカーです。ビートルズが録音したアビーロードスタジオでも標準使用されているそうです。

Klotz

Klotz社はケーブル製造を専門にするドイツの高性能ケーブルメーカーで、あらゆるジャンルの高品質・高性能ケーブルを提供しています。

カスタムオーディオジャパン

㈱オカダインターナショナルによるブランド。Van HalenやAerosmithのサウンドを手掛けていたカスタムオーディオエレクトロニクスのノウハウを日本で広めるために作られたのがカスタムオーディオジャパン。

ジョージエルス

ソルダーレスという方式で自作がとても簡単なケーブル。ソルダーレスとは半田付けがいらない超簡単な接続方法です。半田付けをしないので音質が劣化しないというメリットがあります。手間も時間もかからず、逆に自作感がないかも??

プロヴィデンス

プロミュージシャンに愛用されるモデルを幅広く揃える、日本の高品質メーカー。ケーブルのみではなくギターの製造もおこなっています。ケーブルが柔らかく、ライブで動き回る人には使いやすそうですね。

ギターシールドの正しい自作の仕方

ギターシールド自作で最大の難所はやはり半田を使うことでしょう。ニッパーで皮膜を切り取ったりすることも面倒ではありますが、慣れればたいしたことではないはずです。

手順は以下のイメージです。

  1. シールドケーブルを使いたい長さにカット
  2. プラグのカバー部分と絶縁体チューブをケーブルに通しておく
  3. プラグを動かないように固定
  4. シールドの皮膜をニッパーではがす
  5. 網のようにたくさんあるシールド(皮膜の内側にある細い銅線)をグルグルとねじってひとまとめにする
  6. はがした皮膜から出てきたシールドの中央部にある1本の芯の先端、ひとまとめにしたシールド、それぞれに半田ゴテでとかした半田をつけておく
  7. 固定してあるプラグのシールド接着部分(2か所)にも、半田を溶かしてつけておく
  8. 芯とプラグ、シールド線とプラグをそれぞれ半田で固定
  9. シールドケーブルをプラグに固定(プラグにあるケーブルを挟む金属部分で挟む)
  10. プラグのカバーと絶縁体をプラグにはめ込む

 

これをシールドケーブルの両サイドに施します。

注意するポイントは次の4つ。

  1. シールド線をしっかりまとめる
  2. 芯線を皮膜から出すときにニッパーで大きくキズつけない
  3. 半田でシールド線と芯をそれぞれしっかりと接着する(特にシールド線の一部が飛び出て他の金属部分に触れないように注意)
  4. 前段の⑧のとき、接着する場所(プラグ側とシールド側のそれぞれの組み合わせ)を間違えないこと

1芯や2芯の違い

1芯、2芯とは、ギターシールドケーブルの中心部に入っている芯線が1本か2本かということです。値段はどちらも大きな違いはなさそうです。2芯だとプラグに半田で接続させる組み合わせが1芯よりも格段に増えて、それぞれに音の感じが変わるようです。音の違いが気になる人は、2芯を購入していろいろな組み合わせで自作し、気に入ったものを使い続けるのが良いでしょう。ただ、ネットで色々調べると2芯の接続については諸説あるようで、何がただしいやら・・・プロミュージシャンでも誤解してしまうような都市伝説もあったりするようです。

通常は1芯で全く問題ありませんが、2芯の方がより太い音が出せると感じる人が多いですね。音を追求したい人は2芯を選び、シンプルに行きたい人は1芯を選ぶのが良いかもしれません。

ノイズがするときの原因と対策

自作したギターシールドはおそらく見栄えもよく、満足感が得らえると思います。しかし実際に音を出してみないと、自作が成功だったのかはわかりません。

もし接続後にノイズが出てしまった場合、原因を見つけないとせっかくの自作が無駄になってしまいます。しっかりと見つけ出しましょう。

まずはノイズの種類です。ジーーーという絶え間ないノイズ、ガリガリ、バチバチっという大きな音を立てるノイズなどにより原因が異なります。

ジーーーというのはよくあるノイズで、シールド自体が何らかの電気信号をひろってしまっていると考えられます。この場合はシールドの位置を動かしたり、アンプのインプットジャックに刺さっているプラグを別のインプットジャック(もしあれば)に替えてみたりすると結構解決します。

ガリガリ、バリバリはプラグの半田接続がうまくできていないか、アンプのジャックの接続不良が考えられます。シールドと芯線をプラグに接着するのに、接続の組み合わせを間違えて逆にしてしまった場合もノイズが出るようです。プラグの接続場所を仮にA、Bとした場合、芯をA、シールドをBにつけなければならないのに、芯をB、シールドをAにつけてしまうという意味です。

半田の接続不良の問題ならば、再度半田ごてを握ってしっかりと半田で接着させてみましょう。どのプラグを刺してもノイズがするならばアンプのジャックに問題がある可能性が高いので、接点復活剤を使ってアンプ側のインプットジャック内を掃除してみることも解決方法の一つです。

他にも、シールドケーブル自体が断線していることもありますので、その場合はケーブル自体を交換して作り直すしかないですね。

まとめ

なかなかギターシールドを自作しようと思い立つことはないと思います。なにせ完成品が販売されていますから。でも、半田ごてなど自作するツールがあるならば消耗品であるシールドケーブルはお小遣いを節約するためには自作した方がお得ですね。自作の方法さえ慣れてしまえば、時間もかからずに自分の好きな長さで作ることができます。

いい素材を使って上手に自作すると、ギターと同じく愛着がわいて大切に扱い、結局は長持ちするというメリットもありますね。安く作って長持ちするなんて、自作していないギター仲間にうらやましがられることでしょう。

半田ごてを使うので、まずは使い方を練習してから本番に入ってください。ギターも練習が大事なのと同様、半田ごての扱いも練習が大切です。やけどしないように注意してくださいね。