子供さんが歌を歌っているのを聞いていて、アレ!?と思う事はありますか?
音程がなんか外れてたり、リズムより早く歌っていたり…
なんか、もしかして音痴なのかな?と思う事はありますか?
中学生になると、合唱祭で歌ったり、友達とカラオケに行ったり…と歌う機会も増えてきますね。
子供の頃は、ちょっと音程が外れたりリズムが合っていなくても、元気だね~と音痴がそれほど気にならないかもしれません。
しかし、中学生くらいからは、子供だからという印象は薄れていって、もしかしたら音痴!?とだんだんと気になってくるかもしれませんね。
そして、本人にも自覚がでてきて、気になる年齢になってきますね。
音痴には種類があるのですが、子供さんはどちらのタイプでしょう?
そして、タイプによって直す方法はあるのでしょうか?
それでは、見ていきましょう!
音痴の種類と原因は?
音痴の種類は、大きくわけて2つあります。
こちらでは、音痴の原因に焦点をあてて分けています。
音痴の原因とは何なのでしょうか?
感覚性音痴
感覚性音痴というのは、その名の通り音程の感覚がわからない事が原因で音痴になってしまっている状態です。
聞いている音楽の音程が上がっているのか下がっているのかわからなかったり、自分が歌っている時の音程がわからなかったりします。
簡単に表現すると、耳音痴といったところでしょうか。
本人の音感がないので、自分ではなかなか音痴である事に気づかないようです。
原因ですが、あまり音楽に触れない環境で育っていたために音感がわからいケースもあれば、耳に原因があって音感がわからないケースもあれば、まれにですが脳機能に原因があるケースもあるようです。
耳や脳機能に原因がある場合は、やはり受診するのが良いと思います。
飛行機に乗ると耳に圧力がかかったような感じになって、ちょっと耳が聞こえにくくなる感じになりますよね?
筆者は、昔その感じが1ヶ月位続いてしまった事があり、音感自体はあるので外から聞こえてくる曲の音程はわかるのですが、自分の声がどの音を発しているのかが、大きな声を出してもなかなか聞こえなくなって困った事があります。
幸い、時間の経過と共に耳の聞こえが治ったら感覚も戻りましたが、これは一時的な耳の症状からの音痴の状態と似ていたと思っています。(この場合、伴奏や周りの声などの音程は聞き取れているので次で説明する運動性音痴という事もできますが、耳の状態が原因なので感覚性音痴に分類しました)
私のこの経験からも、まず聞こえ方に違和感があったり、周りから見て難聴が疑わしいような状況(声掛けしてもなかなか答えない・静かな場所などで、場にそぐわないような大きな声で話す事が多いなど)があれば、まずは受診する事をオススメします。
そして、耳鼻科医から聞いた事がありますが、鼻炎が原因で難聴気味になる事もあるそうです。
このように、耳以外の疾患から耳にも影響が出て、難聴になる事もありますのでお気を付け下さい。
疾患などが特になければ、音感を鍛えていけば克服できると思われますが、このタイプの音痴を矯正していくのは、時間はかかるかもしれません。
運動性音痴
こちらのほうは、音程の感覚はわかっているけど、自分の声が上手にコントロールできずに音痴になってしまっているケースです。
喉の使い方に問題があるので、一言で言えば喉音痴とも言えると思います。
この場合は、本人も周りの音の高さと自分の声の音の高さの違いが耳で把握できているので、自覚がある音痴とも言えると思います。
逆に言えば、周りの音の高さと自分の声の音の高さの違いが把握できていなければ感覚性音痴の可能性があります。
その場合は、疾患が原因のケースもありますので、受診する事をオススメします。
運動性音痴は、音程の感覚自体はあるので、歌い方のトレーニングをすれば治ると言えるでしょう。
そして、リズムがズレてしまうリズム音痴のケースは、だいたいはリズムの取り方に問題がありますが、音程の感覚に問題はないのでこちらに分類してみました。
歌の最初からずっと音程がズレてしまう
歌の出だしから最後までずっと音程がズレてしまう場合は、聞いている音の高さと同じ高さの声が出せていない事が原因です。
音がズレていることはわかっていて、でもなかなか修正できないのでずっとズレてしまいます。
この場合は、まずどのくらいズレているのか把握する事が必要になってくると思います。
(この先で説明するバケツを使った練習でどれくらいズレているのか把握してみて下さい)
歌いだしの音がズレるが徐々に直る
この場合は、曲が進むにつれてその曲の音程がわかってくるタイプだと思います。
歌いだしは曲のイントロしか情報がなく、更にイントロ無しで歌いだす曲などもあるので、その場合は音痴でなくともズレやすくなってしまいます。
歌いだしのみのズレなら、イントロの少ない情報から歌いだしの音を把握するようにすれば良いでしょう。
コツは、イントロのある曲はだいたいイントロ中に歌いだしの音があるので、それを歌いだしまで記憶しておく事です。
(カラオケでは、マイクを通さずに歌いだしの音を小声で発音しておくという方法も使えます)
音の範囲が大きく飛ぶ時に音程がズレてしまう
歌いだしなど、音の飛ぶ範囲が小さい場合はズレないけど、サビにいくようなところで音の飛ぶ範囲が大きい場所でズレてしまう場合は、その場所の練習をすれば他はズレていないので歌えるようになりますね!
音の飛ぶ範囲が大きい場所は、音痴でなくても難しいので、練習が必要になると思います。
ただ、次の声の出しにくい音域になっているためズレてしまうというケースもあります。
その場合は、その音域の声を出す練習が必要になります。
特定の音域で音程がズレてしまう
この場合は、自分の声の出にくい音域で音程がズレてしまっていると思われます。
カラオケであれば、簡単なのは自分の音域にあうようにキーを調整する事ですが…
もともとの声の音域が狭い場合や、キーを動かさずに歌いたい場合は音域を広げる練習が必要になってきます。
これは、割り箸を使う練習で出にくい音域の声を出す練習をしてみて下さい。
(割り箸を使った練習法はこれから解説します)
リズムがズレてしまう
これは、音程ではなくリズムがズレてしまうケースです。
サビにいくところでよく聞かれますが、気持ちがたかぶってしまって曲のリズムより早く歌ってしまうケースや…
サビだけでなく、全体的にズレてしまっているケースもあります。
気持ちがたかぶってしまう場合は、とにかくリズムをよく聞き焦らない事です。
全体的にリズムがずれる場合は、リズム感を付けることが必要になってきます。
(リズム感の練習は後に解説します)
それでは、まず感覚性音痴を直す方法はあるのでしょうか?
直し方を見てみましょう!
感覚性音痴の直し方
まず、感覚性音痴の場合は、くどいようですが疾患がないかをまずチェックした方が良いでしょう。
そして、疾患がないようでしたら、耳の音感をまず鍛えていきましょう!
これは、とにかく聞く事です。
音の高さが上がっているのか下がっているのか。
どのくらい高さが上がったのか下がったのか。
ピアノなどの鍵盤楽器があると目で見られるのでわかりやすいのですが、どの音が今鳴っているのかを把握していく事が大事です。
ただ、感覚性音痴の場合は音感がないため、なかなか一人の練習だと難しいところがあるので、誰か協力してくれる人がいると進めやすいと思います。
色んな楽器が入っている曲だと、音を把握するのが難しくなってしまうので、まずは楽器の数が少ないバラードなどの曲から聞いてみるといいと思います。
更にわかりやすいのは童謡などの複雑でない曲から、音の高さを意識しながら聞いてみるといいと思います。
更に手を上げたり下げたりして音が上がっているか下がっているのか把握してみるのも良いでしょう。
例えばキラキラ星で、最初のドの音で鎖骨の当たりに手のひらを上げてみます。
それからソのところで頭の上あたりを目安に上げて…と高くなれば手を上げて、次の音が下がるなら手を下げて…と手でも音の高低や範囲を感じて動かしながら聞いてみて下さい。
時間はかかるかもしれませんが、まずは聞く力を養いましょう!
そして、聞く力がついてきたら今度は歌う練習です。
これは運動性音痴の直し方でご紹介しますので、次にいってみましょう!
運動性音痴の直し方
運動性音痴は、喉の使い方や声の出し方に問題があります。
声は、元々ある程度の声量がないと音程が安定しません。
リズム音痴の場合も、声量に原因がある事もあります。
声量を出すならまずは腹式呼吸です。
まず仰向けに寝そべって普通に呼吸してみて下さい。
お腹に手をあてると上がったり下がったりしていますよね?
それが腹式呼吸です。
この呼吸が起きた状態でもできるように、お腹に手を当ててみて、寝そべってした時と同じようにお腹を使って呼吸する事を意識してください。
それから発声法と歌の音程と合っている音の声を出せるように練習するのですが、簡単かつ無料でできる練習法があります!
その練習法はこれから詳しく解説していきます。
それでは次にいってみましょう!
中学生の子供の音痴の直し方
中学生の子供さんの音痴の直し方について解説してみたいと思います。
一番手っ取り早いのは、やはりプロにお任せする事です。
ボイトレに通わせたり、合唱団などに所属するのもいいですね。
でも、通わせると送り迎えが大変だったりしますね。
経済的な負担も出てきてしまうので、経済的な負担がなくて音痴が直せればいいですよね!
そして、直し方も簡単だと更に嬉しいですよね?
簡単でかつ無料で音痴を直す方法はあるのでしょうか?
まずは、運動性音痴の直し方で解説した腹式呼吸を身に付けて下さい。
腹式呼吸が身についたら、今度は簡単な直し方です。
その方法を次で解説してみたいと思います!
簡単に無料で直す方法
さて、中学生くらいの子供でも簡単に音痴を直せる練習方法はあるのでしょうか?
さらに無料で音痴を直す方法はあるのでしょうか?
ここでは一部ですがご紹介してみます!
割り箸を使う
これは、ご覧になった事のある方もいらっしゃるかもしれません。
まず、この練習は喉を使って発音する練習です。
普段、おしゃべりをする時はあまり喉を開かずにしゃべっている事が多いと思いますが、歌を歌う時は喉も使わないと声量も出ないし音程も安定しません。
特に日本語の発音は、ローマ字表記をするとわかりますが、ん以外は母音がア(a)イ(i)ウ(u)エ(e)オ(o)のどれかになりますよね。
お→O が→Ga く→Ku ろ→Ro など、かならずaiueoのどれかが母音になります。
よくわからないな?という方は、例えばさをさーーと伸ばして発音してみて下さい。
伸ばしていくと、さがだんだんあに聞こえてきますよね?
これが母音です。
この、母音の発音の練習にもなります。
練習の仕方は、割り箸を二本用意して、割らずにそのまま左右の奥歯で軽くかんで下さい。
そして、まずあーと声を出してみましょう。
割り箸をかみながらの発声に慣れたら、まずはこちらの動画を見ながら練習してみて下さい。
発声はあのみです。
音域もそんなに広くないところから練習しています。
割り箸をかんだ状態で声を出すと、喉が開いた感じになると思います。
その感覚を、まずは覚えていきましょう。
あーと発声したまま音程を上げてから下げていきます。
動画では発音はあのみですが、慣れてきたらお・え・う・いと他の母音でもやってみましょう。
この喉を使いながら声を出す感覚を身に付けて、母音の発音を良くしましょう。
そうする事によって、滑舌も良くなります。
そして、続ける事によって喉を開いた発声が身について、音程をコントロールしやすくなってきます。
更に、音域が狭いために特定の音域で音程がズレる場合は、ズレやすい音域でこの練習をしてみて下さい。(いきなり高音だと喉を壊す危険がありますので、高音域の場合はそのちょっと下の音から始めて下さい)
喉が閉まっているために音域が狭い場合は、これで音域も変わってきます。
簡単かつ無料でできるので、ぜひ試してみて下さい!
バケツを使う
こちらもご存じの方もいるかもしれません。
バケツを頭にかぶって歌ってみる。たったそれだけです!
すごく簡単ですよね!?
なぜこれが効果があるかというと、バケツをかぶると自分の声がかぶったバケツで反射してすぐに耳に届きます。
これで、自分の声の音程がすぐに把握できるという仕組みです。
バケツをかぶって歌ってみて、音がズレていたらズレなくなるまで直してみて下さい。
こちらの動画では、バケツではなく洗面器を使っていますが効果は一緒です。
バケツはないけど洗面器ならあるよ!という方は、洗面器を使ってみて下さい!
リズムに合わせて動いてみる
これは、主にリズム音痴の直し方になります。
音楽には、基本的に3拍子や4拍子などの拍子があります。
この拍を感じる練習です。
Youtubeにメトロノームの動画があるので、その動画に合わせてやってみましょう!
再生してみると、音が鳴るタイミングがありますよね?
チーンチッチッチッチーンチッチッチッ…と鳴っています。
この動画は、チーンと音が鳴っているところが1拍目、そのあとのチッチッチッが2・3・4拍目です。
まずは、この音が鳴っているところで手拍子をしてみて下さい。
できるようになったら、チーンのところは他のチッチッチッよりも少し大きめに手拍子してください。
さらにできるようになったら、手拍子と一緒に1・2・3・4と言ってみましょう。
(1はチーンという音のところです)
それもできるようになったら、1の時は声も2・3・4の時より少し大きめに言ってみて下さい。
これができるようになったら、更にメトロノームにあわせて足踏みしてみるとか歩いてみるとか、リズムに合わせて発声+体を動かしてみましょう。
それができるようになったらテンポを速くしてみたり、3拍子等の他の拍子にチャレンジしてみたり、裏拍の取り方(1とー2とー3とー4と、拍と拍の間にとーを入れてみて下さい。とーは拍と拍の間から発声します)などを練習していくと、更にリズム感がついてくると思います。
まとめ
中学生の子供の音痴を直す方法!割り箸なら無料で簡単にできる!はいかがでしたか?
音痴には種類があって、大きく分けると感覚性音痴と運動性音痴にわかれます。
- 感覚性音痴…聞く力に問題があるタイプ
- 運動性音痴…喉の使い方に問題があるタイプ
感覚性音痴は聞く力に問題があるタイプで、疾患などがある可能性があればまずは受診する事です。
疾患がなければ、音の上がり下がりやその幅を意識して、まずは聞く力を鍛えましょう!
運動性音痴は発声に問題があるタイプで、こちらは発声練習をする事と、音のズレがどれくらいかを自覚して直していく事で改善されていきます。
今回は、割り箸やバケツなど、身近な物でできる方法を紹介しました。
他にも、ピンポン玉をくわえて発声練習する方法もありますが、口の大きさによっては難しい事もあり、他にも注意が必要なので今回は割愛しました。
それと、リズム音痴についても練習法を解説しました。
リズム感を養う練習法を紹介しましたが、たまに発声に問題があってリズムが取れていない場合もあるので、その場合は発声練習もしてみて下さい。
今回は手軽に無料でできる方法をご紹介しましたが、やはりプロに習うのが一番確実です。
相当お悩みになっていたり、送り迎えや経済的に問題がなく、本人も習うのが嫌でなければそちらも検討してみて下さい。
歌が上手になって、更に音楽が楽しめるようになる事を祈っています!