地声と裏声の違いってなんとなくわかっているつもりでも、実はきちんとした知識はわからないという人が多いのではないでしょうか。
カラオケで歌を披露する際にも、地声と裏声を使い分けて歌うことができたら、よりステキな歌が歌えると思いませんか?
そこで、ここでは地声と裏声の違い、地声と裏声の声帯の使い方、さらには裏声を使って音域を広げる方法についてご紹介していきます。
練習も必要ですが、知識があるのとないのとでは、地声と裏声の使い分けの上達に差がでてくるはずです。ぜひこれを読んで、地声と裏声の正しい知識を頭に入れましょう。
裏声と地声の違いは?
そもそも地声と裏声の違いとは、どこでしょうか。その違いを知るためにも、地声と裏声について解説していきます。ぜひチェックしてみましょう。
地声
地声とは、普段話している声。会話している声がそうです。喉に力を入れずに自然に出すことができる声が地声です。
では、裏声は地声とはどう違うのでしょうか。見ていきましょう。
裏声
高い音域の音を出したときに、喉に力が入っている状況で発しているのが、裏声です。
例えば地声で低い音からだんだん高い音へと声を出していきます。高い音を出すときに、地声だと辛くなってくるところがあると思います。でも、その高い音を裏声で歌うと、辛い思いをせずに出せちゃうんです。
地声のまま高い音を出してしまうと、喉を傷めてしまったり、辛そうに聞こえたりします。そのため、裏声を使えるようになると、より高音をきれいに歌えるようになるというわけです。
ちなみに、裏声は3つの種類に分けることができます。
- ファルセット
- ヘッドボイス
- ミドルボイス
があります。一口に裏声といっても、実は3つの種類に分けられるんです。1つの裏声を使うだけでなく、3つの裏声を使い分けることができると、さらに歌の幅が広がりますよ。
ちなみに、それぞれの裏声の特徴を確認しておきましょう。
裏声の種類 | 特徴 |
ファルセット | 息もれさせた弱弱しい裏声 |
ヘッドボイス | 頭に響く、芯のある裏声 |
ミドルボイス | 地声と裏声を混ぜたような裏声 |
裏声で歌を歌うと、地声では高音がでないから裏声に逃げた…と思われるかもしれませんが、実はそれは間違い。裏声に逃げたのではなく、ファルセットの裏声しか出せないから弱弱しく聞こえるんです。
ファルセット以外の裏声をマスターすれば、裏声に逃げたなんて絶対に思われませんよ!
地声と裏声の違いがはっきりと分かり、使いこなせるようになったら、ぜひ3つの裏声の使い分けにチャレンジしてみてくださいね。
裏声と地声では声帯の使い方が違う?
地声と裏声で出す声の違いを言葉で説明してきましたが、ここからは地声と裏声の声帯の使い方について解説していきます。声帯の使い方の違いをなんとなく理解できれば、使い分けができるようになるかもしれません。ぜひ確認してみましょう。
地声の場合の声帯の使い方
まずは地声を出すときの声帯について紹介します。地声の場合は、声帯や声帯粘膜のヒダがともに振動して声を出す状態を作っています。
裏声の場合の声帯の使い方
地声に続き、裏声の場合の声帯の使い方も説明いたします。
裏声の場合は、声帯の筋肉が硬くなり、動きが止まっている状態。そのなかで、声帯粘膜のヒダだけが振動をしている状態で出す声が裏声です。
声帯の筋肉は動きが止まって、声帯粘膜のヒダだけが振動をしている状態が裏声。
言葉での説明ではわかりにくいかもしれませんが、この知識を頭に入れて、地声と裏声を出してみてください。すると、言葉で説明してきたことが、なんとなくわかるかもしれません!ぜひ試してみてくださいね。
裏声と地声の切り替え点は?
地声と裏声が切り替わるところってわかりますか?実はその切り替えポイントには、名前があります。それが、換声点(かんせいてん)です。
地声と裏声の切り替え部分をうまく繋げられることができると、歌がもっとうまく歌えると思いませんか?この換声点をあえてなくすことで、地声と裏声がうまく繋がるんです。
ここでもう一つ言葉を覚えてください。それが、ミックスボイスという言葉。
ミックスボイスとは、地声と裏声が混ざったような中間の声を指します。このミックスボイスを習得れきでば、地声のような力強さで、高音を歌えるようになるんですよ。
地声と裏声の切り替えをうまくできるように、トレーニングを積み、ぜひ今よりも上手な歌を披露してくださいね。
音域を広げる方法は裏声にある?
自分が出せる音域を広げることができたら、もっと歌がうまく歌えるだけでなく、歌える曲が増えますよね。高い音が出ないから歌えないと思っていた曲が歌えるようになったら、嬉しくありませんか?
そこで音域を広げる方法をご紹介します。この方法をマスターすれば、難しいと思って諦めていたい曲にチャレンジできるかもしれませんよ!
裏声を使う
音域を広げるためには、裏声を使うことが必須です。高い音を出すには、裏声で歌う必要がありますよね。ですが、前にも説明した通り、裏声でもファルセットで歌ってしまうと、弱弱しい声になってしまいます。すると、せっかく高い音が出せたとしても、歌がうまいとはかけ離れてしまいます。
そのため、裏声を出す時に、しっかりと息を出しながら声を出すことに意識を向けてみてください。そうすることで、地声のような強さを持つ裏声に近づけるはずですよ。
また、裏声を出す方法以外にも、音域を広げる方法をご紹介しますので、こちらもチェックしておきましょう。
腹式呼吸
音域を広げるためだけでなく、歌を歌ううえでとっても大切なのが腹式呼吸です。初心者はどうしても胸式呼吸になりがちです。ですが、腹式呼吸をしっかりと練習し、マスターすることで、様々なメリットがうまれてきます。
- 喉を痛めにくくなる
- 高音が出やすくなる
- 低音も出やすくなる
- 息が長く続くようになる
などなど、腹式呼吸を習得すると、見違えるように歌が歌いやすくなるはずです。音域を広げるためだけでなく、歌をうまく歌うためにも、腹式呼吸を練習しましょう。
眉をあげて歌う
眉をあげて歌ってみてください。そうすることで、鼻腔共鳴の練習になります。鼻腔共鳴とは、鼻腔、つまり鼻の穴から喉の通り道に声を響かせること。
鼻腔共鳴ができると、安定して高音を出すことができるようになります。その鼻腔共鳴を習得するために、眉をあげて歌うのです。
眉をあげると、鼻腔の通りがよくなるんです。ただこれだけで鼻腔共鳴の練習になるので、チャレンジしてみてください。
まとめ
地声と裏声の違い、声帯の違い、地声と裏声の切り替え点、さらには音域を広げる方法を紹介してきました。地声と裏声の声帯の違いは、言葉で説明してもわかりにくいかもしれませんが、この知識を知ったうえで、声を出してみるとなんとなく感覚でわかるはずです。
また、裏声を習得することで、音域を広げることも可能です。より高音が出せるようになれば、難しくて挑戦すらできなかった曲が歌えるようになるかもしれません。ファルセットではなく、芯のある裏声が出せるように、トレーニングしてみてくださいね。
また、裏声を出す以外で音域を広げるためにできることも解説しました。裏声、腹式呼吸、鼻腔共鳴をマスターして、高音が出てくる曲にチャレンジし、カラオケで友人たちを驚かせちゃいましょう。
ぜひここでの知識を生かし、トレーニングを積み、自分が歌える曲を増やしてくださいね。そして、気持ちよく高音を出して、たくさんの歌を歌いましょう!