ドラムは曲のリズムを左右する重要な楽器です。
中でもスネアドラムは特徴的な音で、スネアドラムによるドラムロールはテレビ番組などで効果音にも使われるため耳なじみのある方も多いでしょう。
この記事では、スネアドラムを支えるスネアスタンドについて、使い方やおすすめのものを紹介します。
スネアスタンドの種類によってセッティングできる高さが異なるため、自分の演奏スタイルや用途に合ったものを使うにしましょう。
それでは、スネアスタンドの高さの選び方を説明していきます。
目次
ドラムストーンの高さを設定する
スネアスタンドの高さを決める前に、まずはドラムスローンの高さを確認しましょう。
ドラムスローンとは、ドラムを演奏するときに座る丸椅子のことです。
ちょうどいいドラムスローンの高さは、座った時に足の裏全体が床につき、膝の曲がる角度が90度より少し広めになるくらいです。
ドラムスローンの高さが決まったら、スネアドラムの高さを決めていきます。
スネアスタンドの高さは?
スネアドラムの打面が下腹部の高さに来るようにセットすると演奏しやすいです。
これが基本の高さになり、あとはその人の好みや演奏する曲のジャンルによって高くしたり低くしたりします。その高さを実現できるスネアスタンドを選びましょう。
また、ドラムセットで演奏するのではなくスネアドラムのみを立って演奏する場合は、立奏用のスネアスタンドが必要です。
スネアスタンドの高さの選び方
- ドラムスローンに座ったとき打面が下腹部あたりにくる高さが基本
- 基本の高さを元に、好みや演奏曲のジャンルで高さを調整
- 立って演奏する場合は立奏用のスネアスタンドを選ぶ
では、スネアドラムを高い位置にセッティングできるスネアスタンドでおすすめのものを見ていきましょう。
スネアドラムを高い位置にセッティングできるものでおすすめは?
一般的に、スネアスタンドの高さの調整範囲は45cm~65cm前後と言われます。
ここでは、それよりも高く調整できるスネアスタンドを2つご紹介します。
メーカー・製品名 | 高さ調整範囲 | 重量 |
DW DW-6300 | 50cm~70cm | 2.6kg |
DW DW-9300 | 46cm~72cm | 4.5kg |
どちらもアメリカのドラムメーカー、Drum Workshop(DW)のスネアスタンド。
DW-6300は高さを70cmまで上げることができます。
DW-9300は72cmの高さまで調整できます。
重量が4.5kgと重めで、持ち運びは少し大変かもしれません。
しかしその分安定感があり、演奏中もしっかり固定することができます。
続いては、低い位置に調整できるスネアスタンドを見ていきます。
スネアスタンドの高さが低いものでおすすめは?
先ほどは高く調整できるスネアスタンドを見てきましたが、もっとスネアドラムを低くセッティングしたいという方もいるでしょう。
そのような人向けのスタンドを2つご紹介します。
メーカー・製品名 | 高さ調整範囲 | 重量 |
TAMA HS100W | 40cm~63cm | 3.9kg |
TAMA HS80LOW | 38.5cm~53cm | 3.3kg |
TAMA HS100Wは、高さの調整範囲が40cm~63cmと幅広いスネアスタンドです。
TAMAのスタンダードモデル(HS80W)の調整範囲が49.5cm~64cmなので、比較すると9.5cmも低くセッティングすることが可能です。
TAMA HS80LOWは、スネアドラムをより低くセッティングしたい人にぴったりのローポジション用スネアスタンドです。
HS100Wモデルよりさらに低い38.5cmになり、深胴のドラムにも適しています。
ここまでは座奏用のスネアスタンドをご紹介してきました。
ドラムセットではなくスネアドラムのみを演奏する場合は立奏用のスネアスタンドを使うため、そちらも紹介していきます。
立奏用でおすすめは?
立って演奏する場合、座奏用のスタンドでは高さが足りません。
そこでおすすめの立奏用スタンドを2つご紹介します。
メーカー・製品名 | 高さ調整範囲 | 重量 |
YAMAHA SS745A | 60cm~91cm | 約3kg |
TAMA HS80HWN | 61cm~90.5cm | 3.7kg |
YAMAHA SS745Aは、ヤマハの立奏用スネアスタンドの定番モデルです。
軽量ですが、足のラバー部分がしっかりしていて左右の揺れが少ないので立奏でも安心して演奏することができます。
TAMA HS80HWNは、安定性が高く、打面の角度の調整も自由度が高い立奏用スネアスタンド。
脚がダブルレッグになっており、演奏中にスネアの位置がずれるのを防ぐことができます。
スネアスタンドを選んだら、次に正しい使い方を確認しておきましょう。
最初に高さの調整の仕方を説明しましたが、それ以外にも押さえておくべきポイントを説明します。
スタンドの使い方で正しいものは?
正しい使い方でスネアスタンドを使用していないと演奏しにくくなったり、ドラムを落として壊してしまったりするかもしれません。
まずは脚部を確認しましょう。
開きすぎたり閉じすぎたりしていると安定感が悪く、演奏中にスタンドが倒れてしまう可能性もあります。
しっかり安定する程度に開き、グラグラしないか演奏前にチェックしておきましょう。
また、スネアドラムの打面を自分側に少し傾けるとき、スタンドの3本の足のうち1本が自分側にくるように置くと良いでしょう。
次に、スタンドにスネアドラムを乗せ、アームを締めて固定しましょう。
アームも、3本のうち1本が自分側にくるようにすると演奏の邪魔になりません。
これらの点を注意し、安定したセッティングをしてから演奏してください。
スタンドの正しい使い方
- スタンドの足は開きすぎ・閉じすぎに注意する
- 3本の足のうち1本が自分側にくるように置く
- 3本のアームのうち1本が自分側にくるように置く
ドラムを演奏する人なら、パールというメーカーの名前を一度は耳にしたことがあるでしょう。
続いてはパールのスネアスタンドのおすすめをご紹介します。
パールのおすすめは?
パールの製品はクオリティが高い上にデザインも洗練されており、とても高い評価を受けています。
ここではおすすめのスタンドを座奏用と立奏用でひとつずつご紹介します。
メーカー・製品名 | 高さ調整範囲 | 重量 |
Pearl S-930 | 47cm~67cm | 3.5kg |
Pearl S-710 | 60cm~85cm | 約2kg |
Pearl S-930は耐久性の高い定番のスネアスタンドです。
頑丈で操作性も良い上に、スネアドラムのサウンドにもこだわっています。
高クオリティながら、スタンダードシリーズの中では安価で手に入れられます。
Pearl S-710は立奏用のシンプルなデザインのスネアスタンドです。
非常に軽いため、持ち運びの多い人にもおすすめです。
軽いですが安定感があり、激しく叩く演奏でも安心して使用することができます。
スネアスタンドを探すとき、新品と中古品のどちらを買うか迷う方もいると思います。
中古品を買うメリットとデメリットは何でしょうか。
中古のメリットデメリットとおすすめは?
中古のメリット・デメリットと、買うときのおすすめを説明します。
中古のメリット・デメリット
中古品を購入するメリットは、新品では高価で購入できなかった高クオリティのスネアスタンドを安く入手できることです。
新品の安物を買うよりは、同じ値段で質のいい中古を買うほうがいいという人もいます。
安い製品はやはり安定感がなかったり音が安っぽくなってしまったりすることがあるためでしょう。
ではデメリットは何でしょうか。
中古品の場合、やはり新品よりも使用感があり耐久性も落ちている可能性があります。
高級なスタンドであっても前の所有者の使い方によってはパーツが劣化していたり、壊れやすくなっていたりすることもあるでしょう。
特にネットショップで事前に現物を確認せず購入した場合、製品の状態がイメージと違うことも考えられます。
返品できるかどうかは店舗次第のため、購入前に念のため確認しておくと良いでしょう。
中古のメリット・デメリット
- メリット:高クオリティのスタンドを安価で購入可能
- デメリット:パーツの劣化など状態が悪いこともある
中古で買うときのおすすめ
中古の商品を買ってみたいときには、以上のメリット・デメリットを踏まえて、まずインターネットで取扱店を検索してみることをおすすめします。
デジマート(https://www.digimart.net/)のように全国の楽器店の在庫を検索してくれるサイトで探せば、取扱店をすぐに見つけられます。
取扱店が遠方の場合はネット上で購入して取り寄せられますし、近場であれば直接見に行くのもいいでしょう。
TAMAのHS30S、PearlのS-1000など、旧モデルを安く手に入れられるのがおすすめです。
せっかくお気に入りのスネアスタンドを買ったのに持ってくるのを忘れてしまった!ということもあるかもしれません。
続いては、演奏の際にスネアスタンドを忘れてしまったときの代用方法についてです。
代用方法は?
うっかりスネアスタンドを忘れてしまった場合、どうやって演奏したらいいのか困ってしまいますよね。
何か別のもので代用ができるのでしょうか。
スネアスタンドがない場合、パイプ椅子にスネアドラムを乗せて代用したという人もいるようです。
また、やってみた人が意外と多いのがドラムスローンを逆さにして三脚の上にスネアドラムを乗せる方法。
安定感は少し心配ですが、形は少しスタンドと似ていますね。
もしスネアスタンドを忘れてしまい代用しなくてはならなくなった場合は、試してみてください。
まとめ
ここまで、スネアスタンドの使い方やおすすめのスネアスタンドについて説明してきました。
これからスタンドを買いたいという人は、何を基準に選べばいいか参考にしてみてください。
座奏用・立奏用で違いがあったり、座奏用でも製品によって高さの調節範囲が異なったりと、スネアスタンドにも様々な種類があることをお伝えできたかと思います。
単純に価格だけで選んでしまうと自分の演奏スタイルに合わず使いづらくて後悔してしまうこともあるかもしれません。
また、新品にこだわる必要はなく、中古を選ぶメリットとデメリットをしっかり理解していれば中古品を買うのも良いでしょう。
インターネットや中古品ショップで探してみると思いがけず良い製品が廉価で手に入るかもしれません。
自分にぴったりのスネアスタンドをぜひ探してみてください。