グロッケン奏者にとって、マレットはとても大切なものですよね。マレットの種類が変われば、音色にも影響を与えます。グロッケンのメーカーといえば、パールやヤマハがあげられますが、マレットもさまざまなメーカーから販売されているのです。
そこで、今回はグロッケンのマレットの定番から透明マレット、選び方や比較、おすすめのマレットの種類、4本を使う際の持ち方を紹介していきます。
グロッケンを演奏するうえで、マレットにもこだわりたいと思っている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
グロッケンのマレット種類は?
グロッケンのマレットといっても、種類はかなり豊富です。グロッケンのマレットを作っているメーカーもたくさんありますし、マレットの素材も様々。
そのため、数えきれないほどの種類のマレットが販売されていることになります。
マレットの初心者の選び方や曲ごとの使い分けは?
グロッケン初心者さんは、どのマレットを使用すればいいのか、悩んでしまいそうですよね。グロッケンのマレットは、1人2本持っていればいいというわけではありません。というのも、演奏する曲によって、変えていく必要があるから。
例えば、グロッケンの音をあまり目立たせたくない曲の場合は、硬めのマレットだと浮いてしまいます。そのため、柔らかめの音を出したい時には、ヘッドがゴムでできたマレットがいいでしょう。このように、曲、またはどのような音を出したいかによって、選ぶマレットは違ってきます。
では、素材によって出る音の特徴や、マレットのメーカーなどについて紹介しますので、どのようなマレットがあって、どんなマレットを選べばいいのか、チェックして参考にしてください。
メーカー
まずは、マレットの販売をしているメーカーをご紹介します。
- ヤマハ
- PLAYWOOD
- パール
- マイクバルター
メーカー以外にも様々な種類に分かれているので、そちらもチェックしてみましょう。
素材
マレットのヘッド部分の素材も様々。
- ゴム
- ローズウッド
- ハイトレル
- レキサン
- ABS樹脂
- 毛糸巻き
- 綿糸巻き
などがあげられます。中でもローズウッドやハイトレル、レキサン、ABS樹脂がグロッケンに適したマレットと言われています。
素材の種類 | 特徴 | 適した楽器 |
ゴム | クリアな表現。ですが、大きな音を出すには向いていません。 | 硬め:グロッケン 柔らかめ:マリンバ |
ローズウッド | 深い音を出すことができる。 | グロッケン、シロフォン |
ハイトレル | タッチが優しめ。 | グロッケン、シロフォン |
レキサン | 厚みのある音色を出すことができる。 | グロッケン、シロフォン |
ABS樹脂 | 明るい音色。軽量。 | グロッケン、シロフォン |
毛糸巻き | 打音を和らげたい場合に適している。まろやかな音色を出すことができる。 | マリンバ、ビブラフォン、シロフォン |
綿糸巻き | 明るくはっきりとした表現。 | ビブラフォン、メタロフォン |
サイズ
マレットのヘッドのサイズも様々です。φ14からφ28まであります。(直径)
メーカー、素材、サイズで考えても、マレットの種類はかなりの数があるというのが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
では続いて、各メーカーの定番マレット、おすすめマレットをご紹介していきますので、そちらもぜひチェックしてみましょう。
ヤマハでおすすめ・定番は?
ヤマハから販売されているグロッケンのマレットをいくつか紹介していきます。
YAMAHA (ヤマハ) グロッケンマレット 真鍮
こちらは、小中大の3種類のサイズ展開で販売されています。オールマイティに活躍するマレットで、吹奏楽でもオーケストラでの演奏時でもOK!さらに、手がでやすい価格設定が魅力でもあります。
YAMAHA (ヤマハ) グロッケンマレット MR-840
こちらのマレットもヤマハの定番で、オールマイティに活躍してくれるマレット。素材は、真鍮・エボナイトで、シンプルな見た目のマレット。先に紹介したグロッケンマレット 真鍮よりも、サイズが大きいものになります。価格もグロッケンマレット 真鍮と比べると高価です。
PLAYWOODでおすすめ・定番は?
PLAYWOODのマレットも、紹介していきますので、確認してみましょう。
XBシリーズ
シロフォン・グロッケンシュピール用マレットであるXBシリーズは、14種類で展開しています。素材やサイズが違うため、欲しい音色などによって、お気に入りのものを探してみてください。
ちなみに、ヘッドが小さいほど明るい音が、大きいほど厚みのある音が出るようになります。また、より柔らかい音が出るゴム巻きのマレットもあります。そちらの品番が、XB-7とXB-8になりますので、ぜひチェックしてみましょう。
Bシリーズ
Bシリーズは、グロッケンシュピール専用の真鍮玉マレットです。サイズ展開が3種類。真鍮玉のマレットを探している方は、ぜひBシリーズを試してみてくださいね。
パールでおすすめ・定番は?
続いて、パールのグロッケン用のマレットについても紹介していきますね。
Vic Firth Glockenspiel Mallets(ヴィックファース・グロッケン・マレット)
Vic Firth Glockenspiel Malletsは、パールの定番モデルです。ヘッドの素材、ヘッドの硬度、ヘッドのサイズにより種類展開されています。Vic Firth Glockenspiel Malletsは、グロッケンだからこその透明感ある音色を出すことができるマレットです。吹奏楽でもマーチングバンドでも活躍してくれますよ。
マイクバルターでおすすめ・定番は?
ヤマハ、PLAYWOOD、パールに続き、マイクバルターのマレットも紹介していきます。
グロッケン・シリーズ
マイクバルターのグロッケン用マレットのシリーズのうち、まずは、その名の通りのグロッケン・シリーズをご紹介します。ヘッドの素材は6種類で展開されており、ポリボール、クリア・レクサン、ナイロン、PVC、ブラス、アルミがあります。柄が短めになっているのが特徴で、ヘッドの当たりがダイレクトに感じられるマレットです。
メタルコア・グロッケン・シリーズ
続いて紹介するのが、メタルコア・グロッケン・シリーズです。こちらは、マイクバルターとコマキ通商のコラボマレット。響きを引き出しやすいマレットになっています。こちらも6種類展開されています。先に紹介したグロッケン・シリーズとメタルコア・グロッケン・シリーズには、クリア・レクサンが素材の透明なマレットがあるのもマイクバルターの特徴ですよ。クリア・レクサンは高品質であることも知られているため、ベストセラーマレットでもあります!
低音と高音で使い分ける?
グロッケンのマレットの使い分けですが、低音、高音の違いで使い分けるのではなく、欲しい音色の違いで使い分けるといいでしょう。
グロッケンはとても難しい楽器です。自分の望む音色を出せるようになるのは、簡単なことではありません。マレットの使い方、つまりテクニックで音色を変えることもできますが、マレットによっても違いを生むことができます。
例えば、金属音が強いと感じた場合は、柔らかい素材のマレットに変えるのも手。
とはいえ、マレットの使い方、叩き方を変えて、音色を変える練習も必要ですよ。
4本持ちにオススメのマレット
グロッケンを演奏するうえで、マレットを4本持たなくては演奏できない曲もありますよね。マレットを4本持つ場合も持ち方について、まずは紹介しますね。
マレットを片手で2本持つ場合の持ち方には、いくつかあります。
- トラディショナル・グリップ
- バートン・グリップ
- スティーブンス・グリップ
- マッサー・グリップ
それぞれどのような特徴があるのか、みていきましょう。
トラディショナル・グリップ
日本では、一番普及している持ち方が、トラディショナル・グリップです。親指側にあるマレットを下にして持つ持ち方で、安定感があるのが特徴です。
バートン・グリップ
ヴィブラフォン奏者であるゲイリー・バートンが考えた持ち方が、その名もバートン・グリップです。先に紹介したトラディショナル・グリップの逆で、親指側にあるマレットを上にして持つ持ち方。マレットの開きが大きくなるのが特徴。マレットを大きく開く必要があるマリンバなどの演奏に活躍してくれる持ち方ですね。
スティーブンス・グリップ
リー・ハワード・スティーブンスが考えた持ち方が、スティーブンス・グリップです。1本は小指と薬指で、もう1本は人差し指と中指と親指で持ちます。ですが、日本人は手が小さいため、スティーブンスグリップはあまり人気がありません。
マッサー・グリップ
普通に1本持ち、もう1本を小指で持つ持ち方が、マッサー・グリップです。クラシック奏者では、マッサー・グリップをしている方はいないのではないでしょうか。それほど普及しているグリップとはいえません。
小さな音ではじけるように演奏できるマレットは?
小さい音ではじけるように演奏できるマレットを探している場合は、素材にこだわってみてはいかがでしょうか。
おすすめは、毛糸巻きのマレット。
自宅でグロッケンの練習をしたいけれど、大きな音を出せないこともあり得ますよね。そんな時は、毛糸巻きのマレットで音を出してみてくださいね。
まとめ
グロッケンのマレットについて紹介してきました。マレットと一口に言っても、メーカーや素材によって様々な種類が存在しています。自分が望む音色が出せるマレットを探してみてください。
とはいえ、マレットのテクニックも必要です。グロッケンはとても難しい楽器なので、かなりの練習が必要となります。ですが、マレットを交換し、音色を変えてみるのも手。
高品質の透明マレットや、小さい音で練習できる毛糸巻きマレットなど、とにかく種類が豊富なマレット。
ぜひ、気になるマレットが見つかった際には、どんな音色が出るのか、試してみてくださいね。