テナーサックスの『ド』は、実はピアノの『ド』とは異なります。
…え??どういうこと??
疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。
移調楽器であるテナーサックスの『ド』は、ピアノの『シ♭』の音にあたります。
まだ少しピンとこない…という方は、次で詳しく見ていきましょう!
テナーサックスの楽譜の読み方は?
移調楽器
同じ金管楽器の主音は?
ユーフォニアム | B♭ |
---|---|
チューバ | B♭ E♭ C |
ホルン | F B♭ high F |
アルファベットがずらっと並んでいますが、それぞれ微妙に違います。
これらの楽器は移調楽器と呼ばれます。
実音と異なる高さに記譜される楽器の総称です。
サックス
先に言ってしまうと、主音がそれぞれ
テナーサックスは『B♭=シ♭』
アルトサックスは『E♭=ミ♭』
となっています。
B♭テナーサックスの場合
記譜上の音と、実音(聞こえている音)に、長2度(鍵盤3つ分)の間隔があります。
これを音階で示すと、以下のようになります。
このことから分かるように、
記譜されている音→ C=ドが主音、ハ長調
実音(聞こえている音)→ B♭=シ♭が主音、変ロ長調
つまり、記譜されている音の長2度下の音が聞こえている
ことがわかります。
応用編 ~ドレミの歌の in B♭~
まず、楽譜の調号を確認してください。
調号が何もついてない時、それは主音をド=Cとするハ長調用の楽譜です。
実音ではどのように聞こえているでしょう?
答えは…
全て長2度下に聴こえています。
調号は、シとミに♭がついていることから、
→シ♭=B♭を主音とする変ロ長調の楽譜になります。
移調方法は?
サックスという楽器は、クラシックのみならずジャズでも主流の楽器。
そのため、他の楽器とセッションをする場合が多くあります。
ピアノの楽譜をサックスで演奏したい!
アルトサックスの楽譜をテナーサックスで演奏したい!
このような場合が多くあります。
そんな時には、『楽譜を書き換える=移調する』ことが必要です。
サックスでの音名と、ピアノ(実音)で弾くとどの音になるか
をしっかりと把握しておくことが大切です。
Over the rainbowを例に見ていきましょう。
こちらはテナーサックスの楽譜。
ピアノ(実音)で弾くと…長2度下げるのでこのようになります。
Es管のアルトサックスに移調するには?
アルトサックスで『ド』を吹くと、ピアノでは『ミ♭』にあたります。
そうすると、ピアノで『ド』の音をアルトサックスで出すには、『ラ』の音を拭く必要があります。
すなわち、実音から短3度(鍵盤4つ分)下げて記譜をします。
先ほどの楽譜をアルトサックスで記譜すると…
だんだんと慣れてきましたか?
リードケースの正しい入れ方は?
リードケースの役割
リードケースは、主に2つの役割があります。
1.持ち運びも際にリードを守る
2.植物が素材であるリードのコンディションを保つ
そのリードケースには大きく2種類のタイプがあります。
リードを収納する部分が
①プラスチックに差し込むタイプ
②ガラス板とクッション材で挟むタイプ
正しいリードの入れ方は?
①プラスチックに差し込むタイプ
大抵の場合番号が振られており、一つ一つ仕切りができています。
『ティップ』と呼ばれるリードの先端が奥。
『ヒール』と呼ばれるリードの厚い側(リードの先端ではない方)が手前
に来るように入れます。
②ガラス板とクッション材で挟むタイプ
リードケースの奥が少しへこんでいます。
『ヒール』を奥に入れます。
『ティップ』と呼ばれるリードの先端が手前に来ます。
他にも、常に湿度を保ちながら換気も可能なバンドーレンのリードケースも登場しました。楽器店でお話を伺いながら購入を検討して見てくださいね!
まとめ
今回、テナーサックスの楽譜の読み方と、移調方法。
そしてリードケースの正しい入れ方について見てきました。
テナーサックスの楽譜の読み方・移調方法
移調楽器であるテナーサックスの場合、
記譜上の音と、実音(聞こえている音)に、長2度の間隔があります。
つまり、記譜されている音の長2度下の音が聞こえています。
移調する際には、
サックスでの音名と、ピアノ(実音)で弾くとどの音になるか、
をしっかりと把握しておくことが大切です。
リードケース
リードケースには2種類のタイプがありました。
リードを収納する部分がプラスチックで差し込むタイプ
ガラス板とクッション材で挟むタイプ。
それぞれ入れ方が異なります。
プラスチックタイプは、先端が奥
ガラスタイプは、先端が手前
という風にリードの先がどちらを向くかを覚えましょう!
それでは、これでもっともっとテナーサックスを楽しんでくださいね♪