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チューバ 

チューバの吹き方・低音のコツ!アンブシュアの作り方と構え方も初心者にも簡単分かりやすく解説


バンドで低音パートを担当する楽器と言えばチューバです。存在感のある大きなサイズ、吹き方も大変そうに見えると思います。

チューバは確かに重いですが、コツさえ覚えられれば特別難しい楽器ではないんです。

その上、バンドの低音リズムを刻むこともあり、バンドの全体の演奏の厚みを持たせたり、メリハリをつける、そういった意味ではバンドにとって重要な楽器とも言えます。

今回はそんなチューバを初心者から始める人向けに構えや吹き方、低音を吹くコツをまとめてみたいと思います。ぜひお付き合いください。

最初はチューバという楽器について理解を深めていきたいと思います。

チューバの種類は多様!

チューバには楽器の調子や息の流れを変えるバルブシステムなどそれぞれ多様な種類があります。

楽器の調子は4パターン

楽器の調子は小さい順から

  • F管
  • E♭管
  • C管
  • B♭管

と4パターンあります。

バルブシステムは2パターン

息の流れを変えるバルブシステムも

  • ピストンバルブ
  • ロータリーバルブ

の2パターンがあり、音の出し方の特徴にも違いがあります。

▼ピストンバルブ

▼ロータリーバルブ

バルブシステムの種類 バルブの位置 音の出し方の特徴
ピストンバルブ形式
  • ベル側にピストンが向いているトップアクションシステム
  • 本体から前に飛び出しているフロントアクションシステム
音の柔らかさを出しやすい
ロータリー形式 正面から見て横側にレバーが伸びている 音の切り替わりが速い

 

日本では

  • トップアクションとロータリーが吹奏楽やオーケストラ
  • フロントアクションはマーチング

で使用されることが多いです。

また、チューバの種類で持ち方が違ってくるのでそちらも見ておきましょう。

左巻きと右巻きで持ち方が違う!

チューバには

  • 右巻き
  • 左巻き

があります。

主にトップアクションが左巻きとなりフロントアクションとロータリーは右巻きです。

左巻きの楽器の持ち方

左巻きであれば奏者の右側にベルが来るように構え、左手で3番抜き差し管あたりと支えます。

右巻きの楽器の持ち方

右巻きの場合は、ベルが奏者の左側に来るように構え左手でベルから2回折り返した太目のU字管を支えます。

基本的にはどちらも右手で操作、左手で支えとなります。

巻き方や種類で構え方が変わるのも面白いですね。

では、ここからはチューバ共通の姿勢や吹き方について見ていきましょう。

重心を見極めて楽に支えられる姿勢に

チューバは、膝の上かチューバスタンドに立てる形となりますが、初心者の人はこのとき楽器の重量の関係でどうしても前かがみになりやすいです。

前傾姿勢の方が良いからといって猫背になると息を入れにくくなる、見た目が良くないなどということが出てきます。

チューバの重心をしっかり見極めて楽に支えることができる位置・角度を見つけましょう。

安定して豊かな息を楽器に入れ込むことができるように、正しい姿勢を身に付けましょう。

背筋は床と垂直に

まず、背筋です。猫背では十分に息を取り込むことができません。

だから、体は傾けたりせずにまっすぐにし、背筋を伸ばして床と垂直に座るようにします。

そして、姿勢が崩れないようにマウスピースをあてるようにしましょう。

チューバは楽器が非常に大きいため膝に乗せて吹くのが重く感じる人も中にはいると思います。

膝かチューバスタンドに楽器を置く

姿勢良く、リラックスし安定した状態で吹くために、楽器を置く場所が大切です。

一つは膝上です。

膝の上に楽器を置いて、置く場所で自分が吹きやすいように調節するという方法です。

ジーンズなど楽器が滑りやすい生地の場合は膝の上に滑り止め(100円均一でも販売しているものでも良いです)を敷く、ベルに滑り止めとして皮を巻く(響きの調節にも活用できます)という方法をとると吹きやすくなります。

膝の上に楽器を置く以外にもチューバ・スタンドやもう1脚別の椅子に置くという方法があります。

どの方法をとるにしてもご自身が吹きやすいのが一番です。

無理なく背筋を伸ばして吹ける姿勢で演奏するようにしましょう。

楽器をコントロールする

また、チューバは楽器が重い分どうしても楽器位置にアンブシュアを合わせてしまい窮屈に吹いてしまいやすいです。

それではどこかの音域でどうしても吹きづらさや音がうまく繋がらない状況に陥りやすいです。

そうならないためにマウスピースへの圧のかけ方が比較的自由になるように、物理的な意味で楽器をコントロールすることを意識してみてください。

楽器の重心が分かっていれば難しいことではないはずです。

楽器の重量からどうしても倒してしまわないかという心配で身体が緊張で硬くなりやすいです。

リラックスして自然体で構えられるようにしましょう。

次に、チューバのマウスピースの吹き方を見ていきましょう。

マウスピースと口

チューバは楽器も大きいですがマウスピースも大きいので他の楽器と少し吹き方が変わってきます。

唇が振動しやすい位置にマウスピースをあてる

最も多い唇にマウスピースをあてる位置は、

  • 唇を閉じた状態で上唇がマウスピースカップの8割くらいを占める位置にあてる
  • 上唇と下唇のちょうど真ん中あたりにマウスピースカップをあてる

というものです。

唇が振動しやすい位置にマウスピースをあてるようにしましょう。

自分にあったアンブシュアを見つける練習方法

自分にあったアンブシュアを見つける練習方法として、マウスピースだけで

  1. 唇を閉じて
  2. マウスピースは口にピッタリとつけて
  3. 最小の息で
  4. 唇が振動するまで息を増やさずに
  5. 唇が振動するポイントを探す

 

という方法があります。

①の唇を閉じるというのは上唇と下唇が自然に触れるくらいが良いです。

決してギュッと閉じる必要はありません。

②の口につけるというのは、歯並びなどによりちょうど良いマウスピースの角度や左右上下の位置が変わってきます。

人によって異なるので吹きやすい位置を練習していく中で見つけていきましょう。

③④は唇を振動させずに息だけを出して最初は練習します。

その後、⑤の唇を閉じ、振動し音が鳴るところを探します。

マウスピースの位置を少しずつずらしながら最小の息で振動し音が出そうなところを見つけましょう。

最初は音が出なくても気にせずに少ない息の量で吹けるように練習を繰り返します。すると、音が出る適度な口の開きや位置を見つけられ、自分にあったアンブシュアを見つけることができます。

マウスピースが大きいので大胆に唇を振動させる

チューバのマウスピースは非常に大きくホルンなどの小さなマウスピースに比べると初心者の人には非常に音は出しやすいと感じるはずです。

アンブシュアは他の金管楽器と同じように高い音ほど圧をかけ、低い音ほど緩めると言う点は同じです。

違いとしては楽器もマウスピースも大きいため大胆に唇を振動させる必要もあります。

これは楽器自体を振動させるためのエネルギーが必要だからです。この時コントロールすることも意識してください。

口は柔らかく

次に口の締め方ですが、特に高い音を出す時というのはつい口をきつく締めるイメージを持ちやすいのですが、その場合は要注意です。

基本的に口は柔らかく、圧力が必要なときは、口角で横に引っ張ってあげてください。

口の中を広く使うと上手にふける

チューバはマウスピースが大きいので、ある程度口を大きく使ってもカップの中に収まってくれます。

口の中の空間を広く使って吹くことでたっぷり空気を使え、音同士のつながりも良くなり、音も大きく安定感のある音になります。

ロングトーンなどで日々確認してうまく鳴らすコツをつかんでください。

送り出した息を、息もれさせずに音にする

大きな楽器を鳴らすのはきっと大量の息が必要となるだろうと思いがちですが、うまく息のコントロールすることでチューバだからといって大量の息を使わなくてもしっかり音を出すことができます。

もし息が足りないように感じるようであれば、送り出した息の中で音にならずそのまま流れてしまう息の量が多い可能性があります。確認をしてみましょう。

ここでよく勘違いをしやすいのですが太い息=大量の息ではありません。太い息とは息に圧力のかかった状態で送り込む息のことです。この息に圧力がかかった状態にするために腹式呼吸をしっかり出来るようにしてください。

 

腹式呼吸で息と吸う時も吐く時もお腹の支えを維持しながら使うことでより演奏に適した太い息を出すことができます。この状態を維持することは慣れていても非常に疲れやすいです。

普通の呼吸で吹く音と腹式呼吸で吹く息による音の違いを聞き比べてみると違いが感じられると思うのでぜひ試してみてください。

チューバは音の出始めが遅いので早めに息を入れ始めると良い

チューバは、楽器が大きいため他の楽器とはちょっと違う部分があります。

それは音の出始めが遅いということです。

これは楽器の内部の容積が圧倒的に大きいため、音が伝わる早さが遅くなってしまうです。

遅くなるとどうなるかというと、リズムを刻む低音に引っ張られるようにバンド全体が遅れていきます。

そうなると指揮者と合わなくなり演奏自体が崩れたり途中で止まったりしてしまいます。

この解決策は遅延を見越して音を出し始めるということになります。

難しそうに感じますが、チューバは持ち替えで他の楽器を吹くことはないため、慣れてしまえばなんてことない問題です。

チューバの吹き方

最初のうちはどのくらいの遅れがあるか確認しながら自分のタイミングを見極めてください。一度コツを掴めばとくに気にならなくなるはずです。

次はチューバの真骨頂となる低音域についてです。

チューバの低音域を上手く鳴らすコツ

チューバをうまく吹きこなすために避けて通れない低音域の音。この低音域の音は非常に奥が深く難しいです。

低音域を吹くためのコツは息は遅くかつ圧力のしっかりかかった息を送り込むことです。

この時、口の中の空間は広く使うことを忘れないでください。そして唇の振動ですが、特に下唇の振動を意識してください。

そのまま自分が出せる最低音を出す練習をしながら、より安定的に、より響く音が出せるようにしていってください。これは短期間で終わることはないため普段の練習に取り込んでいってください。

いい音色を出すための練習方法

基礎練習を楽曲の練習をする前にするかと思います。

チューバの音をある程度出せるようになったら音色やタンギングなども意識しながら練習すると、上達します。

ロングトーンをするときに、タンギングをして発音したら、息の量を変えずに同じスピード同じ太さで吹けるように練習します。

ロングトーンは数多くすれば良いというものではありません。長くたくさん練習することで良くない吹き方の癖がついてしまうことがあるので、ほどほどにしておきましょう。

ロングトーンの練習ができたら「ド→ソ」とタンギングをつけて8分音符で繰り返し吹きます。

このときに「ポン」という響きを残すようなイメージで吹きます。

そして、徐々に8分音符→4分音符→2分音符→全音符と音の長さを長くしていきます。

この練習を繰り返ししていくと良い音色を出せるようになります。

音色をよくする練習

息の量を変えずに同じスピード同じ太さで吹けるように練習

 

低音を吹くためのコツ

太く豊かな息を入れるようにしましょう。

例えば、声楽のバリトンやバスで歌うイメージで音を出すといい音色を出すことができます。イメージとしては唇を閉めすぎずに「ボ~~」と緩い感じで吹きます。

下唇を少し前に出し、唇全体を振動させる感覚です。

普段行っているようなロングトーン、リップスラーの練習の中で低音を出す練習をしていくと良いです。

練習しているときに、どのようなアンブシュアであれば低音が出しやすいかを気にしながら吹いていると自分なりの低音域を吹くコツを掴めるのではないでしょうか。

ちなみに、高音を出す場合はチューニングB♭からDへ、「ド→ミ→ソ」という形でリップスラーをして練習するときれいに高音が出せるようになります。

高音だからといって力を入れずに、楽に軽く吹くのがポイントです。力まずに軽く吹けるよう練習しましょう。

どの練習をするときも同じですが、やりすぎは良くありません。

疲れない程度に毎日少しずつ練習を積み重ねていくと低音の吹き方もマスターできます。

少しずつを継続してチューバの低音の吹き方も身に付けましょう。

 

チューバが上手い人は低音を上手く吹きこなす人です。自分でもそんな吹きこなしができるようにがんばりましょう。

チューバの低音を上手く吹いたり練習したりするコツはこちらにも詳しく書いています
↓↓
⇒チューバ初心者が低音をうまく吹くコツや練習方法!

まとめ

どうしてもチューバはその大きさからなかなか選ばれない楽器というイメージがあるかと思いますが、低音楽器の支えがあってこそのバンドです。

リズムだけでは面白くないと思う人はチューバのソロ演奏を聞いてみてください。

youtubeなどにも上げられています。そうするとチューバは刻むだけなくソロもこなせる格好良い楽器として見ることが出来るはずです。

ぜひ底から響くような演奏をして、チューバの醍醐味を堪能してください。