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音楽記号

【音楽用語】stretta(ストレッタ)の意味と使い方!練習方法も


stretta(ストレッタ)、もしくはstretto(ストレット)というこの2つの言葉、形がとても似ていますが実は意味も同じです。

こういった「似た者同士の用語」についての理解を深めることで、音楽表現だけでなくイタリア語など他言語の勉強にもなります!

今回はそのような音楽用語の中から「stretta(ストレッタ)」について取り上げていきます。

まずは、「stretta(ストレッタ)」の意味について見ていきましょう!

【音楽用語】stretta(ストレッタ)の意味と使われ方

さて、まずはstretta(ストレッタ)の意味について見ていきましょう。

stretta(ストレッタ)はイタリア語の用語す。

「狭い」「締め付けられた」といった意味を持っています。

 

音楽ではここから転じて、次の2つの意味で使われます。

 

①だんだん早く、緊迫感を高めて

②フーガにおいて、主題が終わらないうちに別の声部が主題をかぶせてきたり、対主題を演奏し始めたりする手法のこと

 

①については、イメージできたかと思います。

ですが②について、どういうこと??と思われた方、いらっしゃるのではないでしょうか。

 

この②の状態について見ていきますと、「主題がまだ終わっていないのに、次の主題・対主題が来てしまう」ということです。

つまり、急かされているような状態ということです。

 

stretta(ストレッタ)はこのように、「何かに急かされて焦った」ようなニュアンスを出すために使われます。

 

先ほど、イタリア語のstretta(ストレッタ)は「狭い」「締め付けられた」といった意味を持つとお伝えしました。

音楽用語でいうstretta(ストレッタ)はここから転じて「緊迫感」を出したいときに使われるということですね。

 

ちなみに最初に合わせてお伝えしたstretto(ストレット)も、この2つの意味を持っています。

せっかくですので、一緒に覚えてしまいましょう。

 

では、そんなstretta(ストレッタ)はどのように表現したら良いのか、次の項目で見ていきましょう!

 

表現方法

これまで見てきたstretta(ストレッタ)はどのように表現したら良いか、考えていきましょう。

まずはこれまでの確認です。

stretta(ストレッタ)の意味

 

①だんだん早く、緊張感を高めて

②フーガにおいて、主題が終わらないうちに別の声部が主題をかぶせてきたり、対主題を演奏し始めたりする手法のこと

 

stretto(ストレット)も同じ意味を持つ。

 

②に関しては、stretta(ストレッタ)の使われている曲によってどう表現したら良いか変わってきますよね。

ですので今回は、①の意味を持つstretta(ストレッタ)の表現方法について確認していきましょう。

 

ここで注意したいのは、stretta(ストレッタ)は「だんだん早くする」だけではないということです。

つまり「緊張感が高まっていく」ニュアンスを表現する必要があるということです。

 

ではこの「緊張感の高まり」は、どのように表現したら良いのでしょうか。

それについて考えるために、まずは皆さん自身が緊張しているときのことを思い出してみましょう。

緊張しているときの体の様子や心の様子を、なるべく思い出し言葉にしてみましょう。

 

だんだん体がこわばってくるのが分かったり、

自分の声が硬くなって聞こえてきたり、

気持ちが不安定になってきたり…

 

他にもあるかと思います。

そういったニュアンスを、どう音に落とし込むかという視点が大切です。

 

ただここで注意したいのは、「緊張した状態で」演奏するわけではないということです。

「体をこわばらせて演奏しなさい」というのは違いますよね。

 

では、こういったニュアンスを表現するためにはどのように練習したら良いのか、見ていきましょう。

 

練習方法

さて、こちらではstretta(ストレッタ)を表現するための練習方法について見ていきましょう。

先ほども確認したように、stretta(ストレッタ)は「だんだん早くすること」と「緊張感を高めていくこと」を両立する必要があります。

それぞれの練習方法について説明していきますね。

 

だんだん早くする練習

まずはだんだん早く演奏する練習について、見ていきましょう。

こちらは様々な音楽記号で使われる部分で、ほかの記事でも触れていますので今回は軽めに扱おうと思います。

だんだん早くする際の練習方法は次の通りです。

 

  1. 早くする前のテンポと早くした後のテンポを決める
  2. それぞれのテンポで練習する
  3. どのくらいのペースで早くするか決め、その練習を行う

 

基本的にはこの順番で練習していきましょう。

この練習方法で注意する点としては、②の練習の際にメトロノームを使うということです。

実際のテンポを意識することで、音楽のニュアンスをつかみやすくなりますので、ぜひ実践してみましょう。

 

緊張感を高めていく練習

 

さて次は、stretta(ストレッタ)ならではの「緊張感を高めていく」表現の仕方を重点的に見ていきましょう。

まずは練習方法について、こちらをご覧ください。

  1. 音の硬さをイメージし、始めと終わりでどのように硬さを変えるか決める。
  2. だんだん早くする練習で決めた「テンポ」に合わせて練習をする。

 

大きく分けてこの2段階です。

次で細かく見ていきましょう。

 

まずは、音の「硬さ」のイメージを具体的にすることです。

 

stretta(ストレッタ)のかかる前の音の硬さと、かかった後の音の硬さ。

その間をどのようなペースで硬くしていくか。

この辺りを決めてしまいましょう。

 

緊張感を表現するカギとなるのは、ずばり「音色」です。

いくら緊張感を出して弾こう!と思ったとしても、柔らかい音色のままではそうは伝わりません。

先に「音の硬さ」をイメージすることで、目標とする「音色」が具体的に決まってくるのです。

 

硬さが決まったら、決めたテンポをもとにその音をイメージし、練習していきましょう。

 

さて、ここで注意点が1つ。

ピアノの場合、鍵盤をはたいて演奏しますよね。

その時、深いタッチを心がけつつ弾いていきましょう。

 

「緊張感」と、「音の深さ」は別々に操作できます。

緊張感を出そうとして弾いた結果タッチが浅くなり、緊張感ではなく「弱弱しさ」「臆病さ」として伝わってしまうことはよくあります。

音に深みがあることで「緊張感」というニュアンスがより的確に伝わるため、音の深みは必須です。

 

音の深さは十分持った上で、音の硬さを変えていくイメージを持って練習することが大切ですね。

 

では最後に、今回のまとめをしていきましょう。

 

まとめ

今回は、stretta(ストレッタ)について見ていきました。

stretta(ストレッタ)には

①だんだん早く、緊迫感を高めて
②フーガにおいて、主題が終わらないうちに別の声部が主題をかぶせてきたり、対主題を演奏し始めたりする手法のこと

この2つの意味がありました。

どちらも「緊張感が高まっていく」ニュアンスが必要な時に使われるのでしたね。

stretto(ストレット)も、同じ2つの意味を持っていました。

 

そのようなstretta(ストレッタ)ですが、表現を練習する際は音色、特に「音の硬さ」を具多的にイメージして練習することが大切でしたね。

また、ニュアンスを正確に伝えるため、音の深さは十分に持つ必要がありました。

 

stretta(ストレッタ)・stretto(ストレット)の他にも、同じ意味を持つ用語のかたまりは様々あります。

演奏の表現に役立つ部分ですので、これを機に学んでみることをおススメします!

 

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました!